大手ファクタリング業者にはどのような会社がある？大手を利用すべき？
目次
ファクタリングを初めて利用する方は、さまざまな不安をもって、ファクタリング業者を探しているでしょう。
不安を解消してくれるのは、誰でも名前を聞いたことがある、大手企業の提供するファクタリングサービスです。
ファクタリング業界にも大手業者は存在し、確かに利用しやすいサービスを提供しています。
今回は大手ファクタリング業者の特徴を紹介していきましょう。
また大手ファクタリング業者といっても、利用にはメリットやデメリットがあります。
このあたりに関しても、詳しく解説していきましょう。
ファクタリング業者にはどういった会社があるのか？
売掛債権を譲渡し、売掛金の早期現金化を図るのがファクタリングです。
このファクタリングを取り扱っているのが、ファクタリング業者です。
近年利用する企業も増えており、ファクタリング業者の数も増加傾向となっています。
そういったファクタリング業者は、大きく分けて3つに分類されます。
企業の大きさを表現する場合、大手企業や零細企業・中小企業などの呼び方があるでしょう。
ファクタリング業者の中で大手とされるのは、銀行系やノンバンク系のファクタリング業者です。
それ以外の独立系ファクタリング業者は一般的に中小企業になります。
それぞれのファクタリング業者に関して、どのような営業を行っているかなど、その特徴を紹介していきましょう。
銀行系
銀行系のファクタリング業者は、そこまで数が多いわけではありません。
多くの大手都市銀行は、それぞれファクタリング会社をもっています。
ほかにも地方銀行からいくつかの銀行が、ファクタリング会社をもっています。
地方銀行の場合、特化型が多いのも特徴のひとつです。
たとえばS銀行のファクタリングサービスは、医療・介護事業者に特化したサービスとなっています。
ファクタリングを事業として行うには、当然ながらそれだけの資金が必要です。
その点で安心して利用できるのが、銀行系ファクタリング業者の特徴といえるでしょう。
ノンバンク系
ノンバンク系とは、預金サービスを行っていない金融業者が行っている、ファクタリングサービスです。
具体的には消費者金融業や、クレジットカード会社などがこのノンバンク系に含まれます。
ノンバンク系のファクタリング業者も、ファクタリング業界では大手とされます。
さまざまなニーズに対応できる業者が中心となっているのです。
ノンバンク系ファクタリング業者の特徴としては、3社間ファクタリングを中心としていることでしょう。
ファクタリングには2社間ファクタリングと、3社間ファクタリングがあります。
3社間ファクタリングは利用企業・ファクタリング業者に加え、売掛先である取引先も含めた3社間で契約する方式です。
3社間で契約するため手数料相場は安くなります。
しかしファクタリングを利用していることが取引先に知られる方法となるため、なかなか利用しにくいという企業も多い、契約方法です。
3社間ファクタリングを考えている方は、ノンバンク系で探してみましょう。
比較的条件のよいファクタリング業者が見つかるかもしれません。
独立系
銀行やクレジットカード会社など、大手企業をバックにもたないファクタリング業者は独立系と呼ばれます。
ファクタリング業者の多くはこの独立系です。
大手と呼ばれるのは銀行系・ノンバンク系と考えれば、大きく間違ってはいないでしょう。
独立系の特徴は、細かなサービスの提供にあります。
資金面ではどうしても銀行系や、ノンバンク系には劣ることが多いのが独立系です。
しかしその分、細かなサービスやアフターサービスなどで、自社の色を出しているところが多くなります。
大手のファクタリング会社を利用するメリット
ファクタリングは現金に関する取引、契約となります。
やはり安心して契約できる会社を選ぶことが重要です。
その点でいえば、大手ファクタリング業者を選ぶのは間違ってはいないといえるでしょう。
それでは実際に、大手ファクタリング業者を利用するメリットを紹介していきましょう。
バックがしっかりしているため安心
まずは何より安心感があるという点があげられます。
売掛債権を譲渡する相手がどこの誰だか分からないよりは、しっかりとした金融機関が背後にある方が、安心できるのは間違いありません。
また信頼できる会社であることははっきりしているため、悪徳業者に騙されるというリスクもありません。
とくに初めてファクタリングを利用するという方にとって、この安心感は非常に大きいものです。
ファクタリングを経験するという点で、最初は大手ファクタリング業者を利用してみましょう。
そこからファクタリング自体の流れなどを経験するというのは、おすすめの方法です。
全国展開をしているので申し込みしやすい
大手ファクタリング会社は、ほとんどの場合全国展開をしています。
全国に窓口がないという場合でも、オンラインでしっかりと対応してくれる業者がほとんどでしょう。
独立系のファクタリング業者の場合、利用できるのは周辺地域の企業までなど、地域が限定される場合もあります。
しかし大手の場合、こうした心配がないのもメリットのひとつです。
全国どこの企業でも、同じサービスの提供が受けられるのも、大手ファクタリング業者の魅力のひとつとなります。
大口の債権にも対応してくれる業者が多い
大手ファクタリング業者のメリットには、豊富な資金力も含まれます。
背後に金融機関がついていることもあり、一般的には独立系よりも高額の売掛債権を取り扱えるのが、大手ファクタリング会社です。
実際に額面金額が億単位の売掛債権でも対応してくれる業者はあります。
大口の債権での取引を考えているのであれば、大手ファクタリング会社を中心に考えるのがおすすめです。
大手のファクタリング会社を利用するデメリット
大手ファクタリング業者を利用する場合、さまざまなメリットがあります。
しかしメリットがあるものには、デメリットもあるものです。
以下ではデメリットに関して、いくつか紹介していきましょう。
3社間ファクタリングのみの業者が中心
とくにノンバンク系のファクタリング業者の話になりますが、3社間ファクタリングが中心となる会社も少なくありません。
そもそもファクタリングを利用することは、何らかの事情で現金が不足している状況であるという印象を、他社に与える可能性があります。
もちろんその理由が、直接利用企業の経営状況の悪さではないかもしれません。
しかし取引先など他社には、あまりよい印象を与えないというのは間違いありません。
そのためファクタリングを利用している企業の多くは、2社間ファクタリングを利用します。
2社間ファクタリングであれば、取引先に知られることなくファクタリングを利用できます。
取引先に悪い印象を与える可能性がないからです。
もちろん3社間ファクタリング自体には、手数料が安くなる・売掛金入金の手間が省けるなどのメリットはあります。
しかし利用するハードルが高いのも事実でしょう。
3社間ファクタリングを問題なく利用できるケースであれば、大手ファクタリング業者を選ぶというのもひとつの方法です。
しかしあくまでも2社間にこだわるといった場合、大手ファクタリング業者では選択肢が狭くなるというデメリットがあります。
入金までに時間を要することがある
大手ファクタリング業者の場合、ファクタリングを申し込んでから現金が入金されるまでに、時間がかかる傾向なのもデメリットのひとつです。
ファクタリングの魅力のひとつは、手軽にしかも迅速に現金が手に入るという点があります。
この点でいえば、独立系ファクタリング業者の方が対応は早いケースが多いでしょう。
もちろん時間がかかるといっても、金融機関から資金融資を受ける場合と比較すれば、そこまで時間はかかりません。
とはいえ申し込んでから入金まで、1～2週間というケースが多くなります。
独立系のファクタリング業者の場合、最短即日・遅くとも3～5日以内には入金されるのが一般的です。
それと比較すれば少々時間を要することになります。
できるだけ早く現金が必要といった場合には利用しにくいのが、大手ファクタリング業者の特徴であり、デメリットでしょう。
小口債権や個人事業主には対応していないケースも
大手ファクタリング業者の場合、比較的少額の売掛債権は取り扱っていないケースもあります。
また取り扱っていたとしても、上記の通り現金化まで時間がかかる傾向にあるのです。
そのため小口の債権を急ぎ現金化したい場合は、利用しにくいというデメリットがあります。
さらに申し込みは一般企業のみとして、個人事業主や個人経営の事業者では申し込めないというケースもあるといいます。
大手ファクタリング業者は、大口の債権の取り扱いが中心です。
こうした細かなサービスを提供しているケースが少ないというのは、利用者にとってはデメリットとなるでしょう。
ファクタリングを利用するなら大手がよいのか？
それでは実際にファクタリングを利用するケースを想定した場合、大手ファクタリング業者がよいのでしょうか。
それとも独立系ファクタリング業者がよいのかを、詳しく考えていきましょう。
大手ファクタリング業者にもデメリットがある以上、利用する場合は大手がよいとはいい切れないのが現実となります。
それではどうったケースでは大手がよく、どういったケースでは独立系がよいのかに関して、解説していきましょう。
条件をクリアできるのであれば大手の利用もアリ
大手ファクタリング業者を利用する最大のメリットは、何より安心して利用できるという点です。
また3社間ファクタリングが中心、売掛債権の額面金額に条件が付くなど、さまざまな条件の代わりに全体的に、手数料が安めであるという点もメリットです。
こうした数々の条件を問題なくクリアできるのであれば、基本的に大手ファクタリング業者がおすすめでしょう。
もちろん手数料などをチェックして、ほかのファクタリング業者よりも、お得に利用できる場合に限ってとなります。
ファクタリング業者の中には、いわゆる悪徳業者といわれる会社があるのは事実です。
ファクタリング業を開業する場合、とくに認可申請は不要です。
一部こうした悪徳業者が、ファクタリングの看板をさげてあくどい商売をしています。
大手ファクタリング業者を利用すれば、こうした悪徳業者に引っかかる可能性を排除できます。
ただし何でもかんでも大手がよいというわけではありません。
ファクタリングを利用するケースというのは、何らかの事情で現金が必要な場合でしょう。
そういった自社の都合や事情を最優先とし、大手や独立系にこだわらず複数のファクタリング業者から見積もりを取り、その中で最善の選択をしていくのが重要です。
この点はしっかりと理解しておきましょう。
個人事業主や即日現金化を望むなら独立系がおすすめ
独立系ファクタリング業者の中には、悪徳業者とされる会社があるのは事実です。
もちろんこうした悪徳業者に引っかからないよう、しっかりと見極める必要があります。
しっかりと見極めたうえで、小口の債権で申し込む場合や個人事業主の場合は、独立系のファクタリング業者を中心に利用を検討しましょう。
また現金化のスピードにも注目してください。
とくに即日もしくは数日中に現金が欲しい場合は、迷わず独立系のファクタリング業者を選ぶようにしましょう。
ファクタリング・大手のまとめ
近年ファクタリング業者は全国的に増加の傾向にあります。
そうったファクタリング業者の中でも大手といわれているのが、銀行系やノンバンク系のファクタリング業者です。
大手ファクタリング業者は豊富な資金力と信用度で、利用企業も安心して利用できるというメリットがあります。
また全国展開している業者も多く、申し込みしやすいのもメリットでしょう。
しかし3社間ファクタリングが中心である、現金化に時間がかかるなどのデメリットもあります。
一概に大手ファクタリング業者を利用するのが、おすすめというわけでもありません。
ファクタリング業者を選ぶ際は、大手かどうかという点だけではなく手数料や契約条件、アフターサービスなどにも注目して、自社の事情や都合にあったサービスを提供してくれる業者を見つけるようにしましょう。