ファクタリングで優遇される売掛債権とは│自治体との売掛債権はファクタリングで現金化しよう！
目次
ファクタリングで優遇される売掛債権
ファクタリングは、取引で発生した売掛債権をファクタリング会社に売却することで現金を得ることができるサービスです。
ファクタリング会社は、利用者の売掛債権を買取る際に審査を行いますが、ここで良い評価を得られれば、利用条件を優遇してもらえる可能性があります。
では、優遇される売掛債権とはどのようなものなのでしょうか。
本章では、ファクタリングで優遇される売掛債権について解説していきます。
売掛先の信用力が高い
ファクタリング会社は審査の際に「売掛先の信用力」を重視します。
なぜなら、売掛金の支払者は売掛先であり、買取った売掛債権を回収できるかどうかは売掛先の支払い能力にかかっているからです。
売掛先の信用力が高い場合は、買取った売掛債権が未回収に陥る可能性が低いため、利用条件を優遇してもらえます。
対して、売掛先の信用力が低い場合は、未回収リスクに適した高い手数料を設定されるなど、利用条件が悪化してしまいます。
そのため、ファクタリングを利用する際は、できるだけ信用力の高い売掛先との債権を使用することがポイントです。
支払期日までの期間が短い
ファクタリング会社は審査の際に「売掛金の未回収リスク」を重視します。
その際、上記の売掛先の信用力に加え、支払期日までの期間も審査対象となります。
なぜなら、支払期日までの期間が長い場合は、売掛先の経営状況が審査時と変化する可能性が高くなるからです。
審査時の経営状況に問題がなくても、支払期日までの期間に経営状況が悪化してしまっては買取った売掛債権を回収することができません。
一方、支払期日までの期間が短い売掛債権は、売掛先の経営状況が審査時と変化する可能性が低いと判断され、利用条件の優遇を受けることができます。
そのため、支払期日までの期間が短い売掛債権を使用したほうが、良い条件でファクタリングを利用できます。
取引実績が豊富
ファクタリング会社は審査の際に利用者と売掛先の取引実績も重視します。
なぜなら、取引実績が多ければ、売掛債権が未回収に陥る可能性が低くなるからです。
利用者と売掛先が長期間に渡って複数回の取引を行っている場合、ファクタリング会社としても安心して売掛債権を買取ることができます。
一方、初回取引や取引実績が少ない場合は、売掛先の信用力を確かめることが難しいため、ファクタリング会社としては不安が残ります。
このように、利用者と売掛先の取引実績は、ファクタリング会社を安心させる重要な要素であり、取引実績が豊富であれば利用条件の優遇を受けることができます。
自治体との売掛債権がファクタリングで優遇される理由
ファクタリングでは上記のような売掛債権が優遇されますが、自治体との売掛債権はさらに優遇してもらえる可能性が高いです。
本章では、自治体との売掛債権がファクタリングで優遇される理由について解説していきます。
自治体は経営悪化・倒産のリスクがない
自治体との売掛債権は、売掛先の経営悪化・倒産のリスクがありません。
民間企業との売掛債権は、買取後の経営悪化・倒産によって未回収になるリスクがあるため、判断が難しいです。
信用力が高い売掛先であっても、100%経営悪化・倒産に陥らないとは言い切れないため、ファクタリング会社はもしもの時に備えて本来よりも高めの手数料を設定します。
一方、自治体は経営悪化・倒産に陥ることがないため、ファクタリング会社は100%売掛債権を回収することができます。
ファクタリング会社はノーリスクで利益を上げることができるので、その対価として利用条件を優遇してくれる可能性が高いです。
自治体は期日通りに入金してくれる
自治体などの公的機関は、あらかじめ決められている予算内で商品・サービスを購入します。
急な出費がある際は議会で予算の修正を行うので、手元資金が不足することがありません。
そのため、担当者の入金忘れなど、人為的なミス以外で売掛金の入金が遅れる可能性は低いです。
売掛先が民間企業の場合は、資金繰りの悪化などが原因で、売掛金の支払いが滞ってしまうかもしれません。
売掛先が自治体の場合は、売掛金を期日通りに回収できる可能性が極めて高いので、利用条件が優遇されやすいです。
自治体と取引している企業は信頼性が高い
自治体は、公共工事やシステム開発などの仕事を外部に依頼する際、外注先に関して調査を行います。
なぜなら、自治体が不正を行うような会社と取引を行うことは大問題になるからです。
そのため、自治体と取引をしている企業は信頼性が高いと判断されます。
利用者の信頼性が高ければ、ファクタリング会社は詐欺行為や売掛金の使い込みリスクを考えずに取引を行うことができます。
自治体と取引を行っている利用者であればファクタリング会社も安心して取引を行うことができるので、良い利用条件を提示される可能性が高いです。
自治体との売掛債権をファクタリングで使用するメリット
これまで「自治体との売掛債権は利用条件の優遇につながる」と述べてきましたが、実際にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
本章では、自治体との売掛債権をファクタリングで使用するメリットについて解説していきます。
素早く資金調達できる
自治体との売掛債権をファクタリングで使用することは、素早い資金調達につながります。
民間企業が売掛先の場合は、審査で経営状況や信用情報に関して審査を行わなければいけません。
もし審査で何か問題があれば、その問題に関してさらに調査しなければいけないため、資金調達が遅くなってしまいます。
一方、売掛先が自治体の場合は、経営状況や信用情報に関して審査する必要がありません。
売掛金を支払える予算が確保されているか確認できれば良いので、素早く審査が完了します。
このように、自治体は民間企業に比べて審査項目が少ないので、素早く資金調達することができます。
手数料を抑えることができる
自治体との売掛債権をファクタリングで使用することは、手数料を抑えることにつながります。
ファクタリングの手数料は、売掛金の未回収リスクに応じて設定されます。
例えば、売掛先の経営状況に多少問題が見られる場合は、売掛金の未回収によって損失を受ける可能性があるので、高めの手数料を設定します。
一方、売掛先の経営状況が良好であり、経営悪化・倒産の心配がない場合は、損失を受ける可能性が低いので、安い手数料を設定することができます。
民間企業が売掛先の場合は、少なからず経営悪化・倒産に陥る可能性があるので、高めの手数料を設定されることが多いです。
しかし、自治体が売掛先の場合は、経営悪化・倒産のリスクが0なので、安めの手数料が設定されます。
このように、自治体との売掛債権は未回収に陥る可能性がないため、手数料を抑えることにつながります。
売掛先の顔色を伺わなくてよい
ファクタリングには2者間ファクタリングと3者間ファクタリングの2つの契約方式があります。
しかし、売掛先との関係性が悪化する可能性を回避するために、3者間ファクタリングを利用しないという方も多いでしょう。
ただ、自治体との売掛債権は売掛先の顔色を伺わずに3者間ファクタリングで使用することができます。
なぜなら、債権者（ファクタリング利用者）からファクタリング利用の同意を求められても債権者の資金繰りや経営状況を気にかけることがないからです。
民間企業が売掛先の場合は、ファクタリング利用の同意を求めることで、資金繰りの悪化を疑われ、取引の縮小や停止を求められる可能性があります。
しかし、自治体は利益を追求している民間企業とは異なるため、債権者の資金繰りを気にしていません。
このことから、自治体との売掛債権は3者間ファクタリングに活用しやすいといえます。
自治体との売掛債権でファクタリングの利用をおすすめするケース
これまで述べてきたように、自治体との売掛債権はファクタリング会社が好条件で買取ってくれます。
しかし、全てのケースにおいてファクタリングの利用が最適とは限らず、ニーズに合った資金調達方法を選ぶことが重要です。
本章では、自治体との売掛債権でファクタリングの利用をおすすめするケースについて解説していきます。
今日中に資金調達したい
資金繰りの悪化や急な支払いなどで今日中に資金調達しなければいけないケースでは、自治体との売掛債権でファクタリングの利用をおすすめします。
自治体との売掛債権は未回収リスクが極めて低いうえ、民間企業が売掛先の時と比べて審査項目が少ないことから、素早い資金調達に期待できます。
即日での資金調達が難しいと言われる初回取引のファクタリング会社でも、即日で対応してくれる可能性が高いです。
今日中に資金調達したいときは、消費者金融やビジネスローンの利用を検討される方も多いと思います。
しかし、消費者金融やビジネスローンは比較的金利が高く、自治体の売掛債権を使用したファクタリングよりもコストが高くなってしまう可能性があります。
そのため、今日中に資金調達したいというケースでは、自治体との売掛債権でファクタリングの利用をおすすめします。
融資の審査に落ちてしまった
融資の審査に落ちてしまった際は、自治体との売掛債権でファクタリングの利用をおすすめします。
ファクタリングは、利用者の経営状況・信用情報が審査に与える影響が少ないため、融資の審査に落ちてしまっても売掛先の信用力に問題がなければ利用可能です。
自治体との売掛債権であれば、間違いなくファクタリングの審査に通過できるでしょう。
しかし、融資の審査に落ちてしまった際に、消費者金融やビジネスローンの利用を考える方も多いと思います。
ただ、融資の審査に落ちてしまったのであれば、消費者金融・ビジネスローンの審査に通過できたとしても、上限金利に近い金利を設定される可能性が高いです。
また、「融資の審査に落ちた」という事実は消費者金融やカードローン会社も得られる情報であるため、最悪の場合は再度審査に落ちてしまう可能性もあります。
そのため、経営状況・信用情報が原因で融資の審査に落ちてしまったときは、利用者の信用力が重視されないファクタリングの利用をおすすめします。
ファクタリングで優遇される売掛債権とは│自治体との売掛債権はファクタリングで現金化しよう！のまとめ
今回は、ファクタリングで優遇される売掛債権と自治体との売掛債権がファクタリングで優遇される理由について解説させていただきました。
自治体との売掛債権は、ファクタリング会社から好条件で買取ってもらえる可能性が高いです。
手数料が高い傾向にある2者間ファクタリングであっても、3者間ファクタリング並みの手数料を設定してくれるでしょう。
自治体との売掛債権を保有している方は、ぜひファクタリングの利用をご検討ください。