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AIファクタリングとは何?メリット・デメリットについて解説

ここ最近AIという言葉をよく耳にします。
AIとは人工知能のことで、さまざまな分野において活用されています。
AIの活用はファクタリングにおいてもAIファクタリングとして行われているのです。
この記事ではAIファクタリングとはどういったサービスか、流れとともに説明します。
またAIファクタリングのメリットやデメリット、AIファクタリングに向いた職種をシミュレーションをまじえながら紹介しましょう。

AIファクタリングの知識や理解、利用において役立つ情報として、ご活用ください。

AIファクタリングとは

AIファクタリングとは、AIによる審査を行うファクタリングサービスのことです。

そもそもファクタリングとは、取引先から受け取る売掛金を債権としてファクタリング会社に売却し、現金を受け取ることです。

通常取引先から請け負った仕事の報酬(売掛金)は、1か月以上先に振り込まれます。
しかしファクタリングサービスを利用すると、早めに現金として受け取れます。
資金繰りに困っている場合、早めの報酬でスムーズな運営を行いたい場合に便利でしょう。

AIによる審査があるファクタリングサービス

AIファクタリングは、通常はファクタリング会社のスタッフが行う、ファクタリングサービスを申し込んだ個人や法人の審査を、AIが行うシステムです。
つまりファクタリングサービスを受けられるかどうか決めるのは、人ではなく人工知能のAIです。

そのため通常の審査とは異なったやり方で審査を行います。
たとえば書類についても通常と異なる可能性があります。

通常のファクタリングサービスに提出される書類は以下です。
• 身分証明書などの本人確認のための書類
• 取引先に向けた売掛金の請求書
• 売掛金の入金を確認できる銀行の通帳など
• 法人の場合は商業登記簿謄本

通常のファクタリングサービスは、上記の書類を審査します。
審査内容は、取引先が信頼できるか否かなどについてとなるのです。
過去の取引状況を元に、ファクタリングサービス会社のスタッフが入念に審査します。

AIファクタリングの流れ

従来のファクタリングサービスをさらに迅速化できる、AIファクタリングの大まかな流れは以下です。

1. ユーザー登録
2. 売掛金の請求書をアップロードし、請求者情報の送信
3. 本人確認書類のアップロード
4. スマホのSMS認証
5. 法人の場合は法人登記簿謄本など事業者登録
6. 場合によってはWeb面談
7. オンライン契約に同意する
8. AIによる審査

面談は行われないことが多いのです。
基本的には膨大なデータによる審査で、主にAIによるデータ分析が重視されます。
それにより従来のファクタリングサービスよりも、時間を短縮できます。

AIファクタリングのメリット

ここからは、AIファクタリングのメリットを3つ紹介しましょう。

• 審査がスピーディ
• 会社によっては手数料が安い
• 取引先にバレない
これらのメリットについて、詳しく説明します。

審査がスピーディ

AIファクタリングは、通常のファクタリングサービスよりもスピーディです。
AIによるデータ分析が主で、人の介入がないからです。

AIは計算機のような感じなので、データ解析によってパッと答えが出せます。
その分審査が迅速に進むと考えられます。

会社によっては手数料が安い

会社によりますが、手数料がおおむね安いのも特徴です。
事務手数料なし、また業界最大の安さを宣伝する、AIファクタリング導入の企業も存在します。

詳細は「AIファクタリング」で検索してみてください。
いくつかの会社をピックアップできるでしょう。
また導入している会社のホームページを確認できるので、各社の手数料を比較できます。

取引先にバレない

AIファクタリングサービスは、2社間での取引です。
ファクタリングサービスを受けていることが、取引先にバレません。

ファクタリングサービスの取引方法は2種類あります。
ファクタリング会社と申込者のみで行われる2社間ファクタリング、取引先も含める3社間ファクタリングです。
後者の場合は取引先にバレてしまいます。

ファクタリングは借金ではありません。
しかし海外ほどは広まっていないサービスなので、誤解を受けやすいものです。
取引先にファクタリングの事実がわかってしまうと、経営が危なく借金があるのではないかなど、勘ぐられてしまう可能性が考えられます。

こうしたことを考えると、取引先にバレないAIファクタリングは安心でしょう。

AIファクタリングのデメリット

どれほど便利なことでも、注意すべきデメリットはあるものです。
ここではAIファクタリングに考えられるデメリットを、3つ紹介します。

• 事情を考慮できない
• AIを使う会社が少ない
• AIによって能力の差がある
これらのデメリットについて詳しく説明します。

事情を考慮することは不可能

AIは人ではないので、ケースバイケースの事情を考慮することは不可能です。
特にそこへ人としての気持ちが入る事態になると、人間的な応対はできません。
以下で考えられる状況を想定してみます。

ケース①フリーランスのAさんの場合
Aさんは最近、仕事をやめてフリーランスとして活動を始めました。
その理由は親の介護です。
故郷の親が高齢になり、介護が必要になりました。
子どもはAさんひとりです。
東京の会社をやめ、故郷に戻ってフリーランスとして以前働いていた、東京の会社とやりとりしています。

そうしたとき取引先となる、以前働いていた会社がコロナのために、倒産寸前の状態になりました。
かつての上司から「来月には持ち直しそうだから、支払いを少し待ってほしい」といわれたのです。
Aさんはこの願いを承諾しました。

しかしAさんとしても今後の生活があるため、早めに現金がほしいと思ったのです。
そこで迅速な現金化が期待できる、AIファクタリングを扱う会社にサービスを申し込みました。

こういった場合AIではなく人との面談であれば、事情を話してわかってもらえるかもしれません。
しかしAIには通じません。
チェックできる多くのデータから、取引先は危うい会社と判断され、審査に通らない可能性があります。

②自営業Bさんの場合
Bさんは自営業を営んでいます。
コロナで客足が伸びず、このまま商売をやめるつもりでした。
しかしコロナの制限がなくなり、客足が戻り始めたので、もう少し頑張ろうと思い始めました。

そうしたときにBさんは店舗の家賃の支払いなどがあり、早めの現金がほしいと思ったのです。
そして審査が迅速なAIファクタリング会社へ、ファクタリングサービスを申し込みました。

しかし書類を提出しようとしていた時に親が入院することになり、提出書類が間に合いませんでした。
こういったときは人とのやりとりであれば、事情を考慮して待ってもらえる可能性があります。
しかしAIの場合は、こうした想定外の困った状況を理解してもらえません。

AIを使うファクタリング会社が少ない

AIを使うファクタリング会社は多くありません。
そのため探しているうちに時間が経ってしまいます。

少しでも早い現金化が必要であれば、会社を探している時間がもったいないでしょう。
そういった場合は、AIファクタリングサービスを扱わないファクタリング会社に頼んだ方がよいでしょう。
AIファクタリングを探すよりも、早く現金化できる可能性があります。

ただしこれから先は、AIファクタリング会社が増えるかもしれません。
今後に期待したいものです。

AIの能力によって差がある

AIの能力によって差があるものです。
実はAIすべてが優秀であるわけではなく、なかには未熟なAIも存在します。

そういった未熟なAIに審査されてしまうと、困ったことになるのです。
よくわからないような結果になったり、意味のない審査内容だったりすることも考えられます。

たとえばある会社が新しいプロジェクトを行うので、早めの現金化を期待してAIファクタリングを申し込んだとしましょう。
しかし未熟なAIだったために審査に時間がかかり、プロジェクトのための現金を調達できませんでした。

そのようなAIファクタリングならば、わざわざ依頼する意味がありません。
従来のファクタリング会社に頼んだ方が、迅速な現金化が期待できます。

しかし近い将来研究が進み、こうした未熟なAIがなくなり、優秀なAIがそろうようになる可能性はあります。
そういった将来に期待したいものです。

AIファクタリングはどういった人や企業に向いているか

ここからはAIファクタリングが、どういった人や企業に向いているのか解説します。
考えられるのは以下のような法人や人でしょう。

• 零細企業やベンチャー企業
• フリーランス
• 地方の中小企業
それぞれについてシミュレーションしながら説明します。

零細企業やベンチャー企業

零細企業やベンチャー企業の場合、資金に余裕がないことがあります。
そういったときはAIファクタリングで、早めに資金を調達したいものです。
考えられる状況をシミュレーションしてみます。

父から引き継いだ零細企業の自動車修理業を経営するMさんは、今回は大口の注文を得たのでおおいに期待しています。
しかし困ったことに支払われるのは3か月後です。

3か月間売掛金を待つのは、なかなか厳しいものです。
たとえ少数でも零細企業で働いている人たちがいます。
その人たちにコンスタントにお給料を払うには、AIファクタリングがおすすめです。

ベンチャー企業の場合もシミュレーションしてみます。
大学の仲間とベンチャー企業を立ち上げたRさんは資金繰りがなかなか厳しく、業者からの支払いが待てなくなりました。
そこで早い資金調達の手段として、AIファクタリングを活用しました。

このように零細企業やベンチャー企業は、資金繰りが厳しい場合もあります。
安心できるために、売掛金を少しでも早めに現金化したいものです。

フリーランス

収入が不安定になりがちなフリーランスも、AIファクタリングがおすすめです。

たとえばフリーランスとして独立したばかりのYさんがいるとします。
それなりに収入がありますが、月によって不安定です。
それに海外で仕事をする必要もあるので、資金がかかります。

ある時かつての仕事仲間から、仕事の依頼を受けました。
大きな仕事なので、報酬も期待できる額です。
ただ報酬をもらえるのは2か月以上先でした。

そこまで待っていられないと思ったRさんは、AIファクタリングを頼りました。
結果すぐに審査が行われ、売掛金を現金化したため、スムーズに現金を使えるようになりました。

このようにフリーランスは収入が不安定です。
また取引会社によっては支払いが遅いこともあるので、人によっては生活にも支障が出ます。
そういったときに売掛金を迅速に現金化できれば助かるでしょう。

地方の中小企業

地方の中小企業は、生き残りが難しい場合も少なくありません。
その多くは資金不足です。
人手不足や物価高なども追い打ちをかけています。

そういった地方の中小企業は、売掛金の早めの現金化があれば、生き残れる場合も考えられます。
今回はそうした地方の中小企業の場合をシミュレーションしましょう。

地方の特産物を扱う工場を経営しているTさんは、コロナで大打撃を受けました。
しかし規制がなくなり、現在は客足が伸びています。

そういったとき取引先から、支払いが遅れるとの連絡がありました。
お互い様なところもあるので承諾しましたが、当面の支払いに困ってしまったのです。

そのためとりあえずの資金を用意したいと思い、AIファクタリングに依頼しました。
結果迅速に現金を得られたので、余裕をもって会社をやっていけるようになったのです。

地方の中小企業は資金面での苦悩もあります。
そういった場合AIファクタリングで早めに資金を得られれば、運営もスムーズになります。

AIファクタリングのまとめ

AIファクタリングは、AIによる審査で早めに売掛金の現金化ができるシステムです。

AIによる審査は従来の人による審査に比べメリットがあります。
迅速・会社による手数料の安さ、取引先にバレずに売掛金を現金化できるといった点です。

またその一方で人の気持ちを理解できない、AIファクタリングの取扱会社が少ない、AIによる能力の違いといったデメリットもあるものです。

しかしこうしたデメリットはあるもののAIファクタリングは、今後の技術向上が期待できます。
売掛金を早めに現金化して、事業に役立てましょう。