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ファクタリングを利用する際の注意点には何がある?6つの注意点とその内容をわかりやすく紹介

ファクタリングは中小企業や個人事業主向けの資金調達手段として一般的に利用されるようになりました。しかし、経営者の中には初めてファクタリングを利用するという方がまだいらっしゃいます。

ファクタリングの利用を検討している方の中には、利用するメリットだけでなく、利用する際の注意点も知っておきたいという方がいらっしゃいます。

利用上の注意点を知れば、コストを抑えつつ資金調達する方法、希望額に達するように資金調達する方法、急に資金が必要なときに資金調達する方法がわかるでしょう。

そこで、この記事ではファクタリングを利用する際の注意点6つとそれぞれの注意点の具体的な内容を紹介します。ファクタリングに興味があるという方はこの記事を参考にしてください。

ファクタリングを利用する際の注意点6つ

ファクタリングを利用する際の注意点は次の6つです。

・買取型ファクタリングと保証型ファクタリングの違い
・ファクタリングの契約スタイル
・手数料
・掛け目
・買取限度額の上限・下限設定
・申し込み・審査・契約の方法

それぞれの注意点について具体的な内容を説明します。

買取型ファクタリングと保証型ファクタリングの違い

ファクタリングには買取型ファクタリングと保証型ファクタリングがあります。この違いを理解して使い分けることが最初の注意点です。

それぞれのサービス内容は次の通りです。

・買取型ファクタリング:保有している売掛債権をファクタリング会社に買取してもらい、その買取代金を受け取ることで、売掛金の入金時期より前に、売掛債権を現金化する
・保証型ファクタリング:信用不安のある売掛先の売掛債権に保険を掛けることで、売掛金未回収のリスクに備える

一般的にファクタリングと呼ばれるものは、買取型ファクタリングです。資金調達手段としてファクタリングを使う場合、買取型ファクタリングを選んでください。これは大事な注意点です。

一方、保証型ファクタリングは、売掛債権に対する掛け捨て保険のようなものです。倒産や経営破綻などの理由で売掛先から売掛金を回収できなくなった場合、保証会社が保証限度額の範囲内で保証金を支払います。

したがって、資金調達手段として保証型ファクタリングを使うことはできません。

ファクタリングの契約スタイル

ファクタリングを利用する際の別の注意点はファクタリングの契約スタイルです。ファクタリングの契約スタイルには次の2種類があります。

・2社間方式:ファクタリング会社と利用企業のみが契約・取引をおこなう
・3社間方式:ファクタリング会社と利用企業、売掛先の3社が契約・取引をおこなう

ファクタリングは契約や取引に関係するのが、ファクタリング会社と利用企業のみなのか、それとも売掛先も関わるのかで契約スタイルが変わってきます。

2社間方式と3社間方式では、手数料や売掛金の回収方法が違う点に注意してください。

・2社間方式:3社間方式よりも手数料が高い
・3社間方式:2社間方式より手数料が安い

3社間方式は、契約に売掛先が関係するので、2社間方式よりも、売掛先の信用力についてより詳しく審査がおこなうことが可能です。

したがって、ファクタリング会社が負う売掛金未回収のリスクについては、2社間方式の場合より3社間方式の方がリスクを回避できる確率が高くなります。こうした点から、ファクタリング会社は3社間方式の手数料について、2社間方式より安く設定しているわけです。

2社間方式と3社間方式では、ファクタリングで資金調達が完了した後の、売掛金回収の方法が違います。

・2社間方式:これまで通り利用企業が売掛先から売掛金を回収し、 それをファクタリング会社に渡す
・3社間方式:ファクタリング会社が売掛先から売掛金を直接回収する

2社間方式では、ファクタリング会社は利用企業と売掛金回収について業務委託契約を結ぶのが必須です。この契約に従い利用企業は、これまでと同じように売掛先から売掛金を回収し、それをファクタリング会社に渡すという流れになります。

このように、2社間方式と3社間方式にはいくつかの違いがあります。したがって、それぞれの特徴や違いを理解し、自社の需要に適した契約スタイルを選ぶことが注意点のひとつです。

たとえば、手数料コストを抑えて契約したい、売掛金回収の業務を軽減したい、ファクタリングの利用を売掛先に知られたくないというニーズがあれば、3社間方式を選ぶことになります。

手数料

ファクタリングの利用には必ず手数料が発生するという点が別の注意点です。

ファクタリングを利用すれば、以下の数式で表されているように、買取金額から手数料が必ず差し引かれます。

・(売掛債権の額)-(手数料)=(ファクタリングで調達できる資金)

このように、ファクタリングで売掛債権の額すべてを現金化することはできません。これもファクタリングを利用する際の別の注意点です。

ファクタリングを短期間で繰り返し利用すれば、通常通り売掛金の入金を待つ場合より、手数料が発生する分、手元に入ってくる現金が少なくなります。

したがって、無計画なファクタリングの利用は逆に資金繰りを悪化させるという点に気をつけてください。

手数料の相場も注意点

手数料がかかる点だけでなく、その手数料の割合が相場の範囲内かどうかにも注意してください。

ファクタリング手数料の相場は以下の通りです。

ちなみに、ファクタリング手数料の相場は以下の通りです。

・2社間方式:売掛債権の8%~18%
・3社間方式:売掛債権の2%~9%

すぐにお金を用意する必要があるという利用企業の弱みに付け込んで、「即日入金します」と話をし、相場よりかなり高い手数料を請求する悪徳業者がいるので、そうした業者には注意してください。

一方で、きちんとした説明なしで相場よりかなり安い手数料を提示する悪徳業者がいます。

相場よりも手数料が安いという条件を餌に利用者を集め、契約してから本来ファクタリングにはない手付金や保証金という名目で、別料金を請求するケースがあるからです。

手数料が相場の範囲内で、手数料の設定基準にきちんとした説明があれば、問題なく利用できるファクタリング会社と判断できます。

掛け目

ファクタリングには掛け目があるのが別の注意点です。掛け目とはファクタリング会社が売掛債権を買取する際に、売掛債権の額面にかける一定比率の買取率のことです。

売掛債権の額面に掛け目(買取率)をかけて買取金額を計算します。

その計算した買取金額から手数料を差し引いた額が、利用企業が受け取ることになる金額です。

具体的な数字を挙げてその点を説明しましょう。

たとえば、売掛債権の額面が200万円、掛け目が90%、手数料が10%というケースで、利用企業がまず入手できる金額は次のように計算できます。

・買取金額:売掛債権200万円×掛け目90%=180万円
・手数料:買取金額180万円×手数料10%=18万円
・早期に入手できる金額:180万円-18万円=162万円

この計算式からわかるように、掛け目と手数料があるので、ファクタリングを利用して早期に入手できる金額は、売掛債権の額面よりも少ない金額になります。これが注意点のひとつです。

掛け目は保証金と同じような役割です。したがって、売掛金が回収できれば、掛け目で差し引かれた分は利用企業に返還されます。

最終的に利用企業の手元に入る金額は以下の通りです。

・売掛金回収後の返還額:売掛債権200万円-買取金額180万円=20万円
・最終的に入手できる金額の合計:早期に入手した金額162万円+返還額20万円=182万円

このように、ファクタリングにおける買取限度額の上限は、売掛金の額面そのものではなく、売掛金の額面に掛け目をかけ、そこから手数料を差し引いた分になる点に注意してください。

買取限度額の上限・下限設定

ファクタリング会社はそれぞれが買取限度額に上限・下限を設定しています。それも別の注意点です。

ファクタリング会社は親会社や運営会社の資金力に応じて、買取限度額の上限額が高額な事業者、もしくは無制限な事業者があります。

銀行が親会社のファクタリング会社には、買取限度額の上限が無制限、一方で少額債権の買取には対応していないところがあるので、利用する際には注意が必要です。

たとえば、5,000万円の売掛債権についてファクタリングを考えているなら、買取限度額の上限が5,000万円以上もしくは無制限で設定されているファクタリング会社を選択します。

一方で、10万円、1万円といった少額の売掛債権のファクタリングを考えているなら、買取可能額の下限設定が低いファクタリング会社を探してください。

申し込み・審査・契約の方法

ファクタリングの申し込み・審査・契約の方法は大きく分けると2つの種類があります。これも、ファクタリングを利用する際の注意点です。

ファクタリングの申し込み・審査・契約の方法は次の2つのうちどちらかの方法でおこなわれます。

・担当者と直接面会してやり取りする対面式のファクタリング
・すべての手続きがオンライン上で完結できるオンラインファクタリング

ファクタリングの利用は初めてなので申し込み方法や、必要書類、審査の方法などで質問がある、資金繰りの悩みについて相談したいという意向があれば、対面式のファクタリングをおすすめします。

オンラインファクタリングは、近くにファクタリングの会社がない、担当者と直接やり取りする時間を取り分けるのが難しいという経営者におすすめです。

さらに、オンラインファクタリングは申し込んだ日に審査する即日審査、申し込んだその日に現金が入金される即日入金に対応している事業者がいくつもあります。

したがって、資金調達を急いでいるという場合は、対面式よりも即日審査・即日入金ができるオンラインファクタリングを利用してください。

ファクタリングを利用する際の注意点についてのまとめ

この記事では、ファクタリングを利用する際の注意点を6つ紹介しました。買取型・保証型ファクタリングの違いを理解する、2社間・3社間方式という契約スタイルの違いを理解することが注意点に含まれています。

さらに、ファクタリングで手元に入る資金の額には手数料や掛け目が関係していました。したがって、売掛債権の額面すべてを現金化できないということも注意点です。

対面式ファクタリングとオンラインファクタリングの違いを把握することも大事な注意点でした。オンラインファクタリングは対面式と違い、即日審査・即日入金に対応しているところが多いので、資金調達を急いでいるときに使えるサービスといえます。

ファクタリングサービスを利用する際の注意点を前もって理解すれば、自社のニーズを満たしてくれるファクタリング会社を見つけることが可能です。そうすれば、資金繰りの悩みはすぐに解決できるでしょう。