クラウドファクタリングとはどのような資金調達法?利用方法やメリット・デメリットを紹介
目次
ファクタリングは融資以外で資金を調達する方法として近年導入する企業が増えています。
企業がファクタリングを導入するための方法はいくつかありますが、その1つとして注目されているのがクラウドファクタリングです。
クラウドファクタリングの導入により企業はスピーディーに資金を調達できますが、導入を決定する前にその導入方法が自社のニーズに適したものかどうか確認する必要があります。
そこで本記事では、クラウドファクタリングの意味や特徴、クラウドファクタリング導入のメリット・デメリットなどを紹介します。
さらに、クラウドファクタリングの利用をおすすめする企業のタイプも取り上げます。
クラウドファクタリングに興味がある方、自社のニーズにふさわしいファクタリングを探しているという方はこの記事を参考にしてください。
クラウドファクタリングの意味とその特徴
クラウドファクタリングは簡潔に説明すると、オンラインですべての手続きが完結できるファクタリングサービスを意味します。
クラウドは、インターネットなどのネットワーク経由でユーザーに特定のサービスを提供する形態のことです。
そして、ファクタリングは、資金需要のある会社が持っている入金待ちの売掛金をファクタリング事業者が買取し、会社はその支払い代金を受け取ることで売掛金を現金化する資金調達方法を指します。
売掛金を買取し現金化するサービスをオンライン上で提供するのがクラウドファクタリングということです。
オンラインファクタリングが広く認知されるまでは、資金需要のある企業がファクタリング事業者と対面で打ち合わせをして相談や契約をするのが一般的でした。
クラウドファクタリングでは、すべての手続きがオンライン上で完結するので、これまでのファクタリングよりも簡単かつスピーディーに売掛金の現金化が可能になります。
クラウドファクタリング需要拡大の理由
クラウドファクタリングの需要が拡大するようになった背景には次の2つの理由があります。
● コロナ禍で資金繰りに困窮している中小企業が増えている
● コロナ禍の非対面ニーズにマッチしている
コロナ禍でたくさんの中小企業や個人事業主が資金繰りに困窮するようになり、実質無利子・無担保融資のいわゆるゼロゼロ融資を利用しました。
ゼロゼロ融資の返済が始まると、コロナの長期化などの理由で業績の立て直しが遅れている企業は返済が難しくなり、倒産する企業も増えるという問題が生じるようになりました。
こうした現状を改善し中小企業を支援するために、融資以外の資金調達法としてクラウドファクタリングが注目されるようになったわけです。
さらに、コロナ禍で一般的になった非対面のニーズにも対応できるということで、クラウドファクタリングを利用する企業が増加しています。
こうした理由から、融資以外の方法で資金調達したい、外部との接触は最小限にしたいという経営者の方には、クラウドファクタリングがおすすめです。
クラウドファクタリングを利用する際の流れ
クラウドファクタリングを利用する際の一般的な流れは以下の通りです。
1 必要書類を準備する
2 申し込みと登録
3 審査
4 見積もり/振込
それぞれの手順について説明を加えます。
必要書類を準備する
申し込みの前に必要書類を準備しておけば、スムーズに申し込みができます。一般的に必要とされる書類は以下の通りです。
● 昨年度の決算書一式(賃借対照表・損益計算書・勘定科目明細)
● 入出金明細
● 売却予定の請求書
申し込みと登録
クラウドファクタリングではオンラインで申し込み手続きをします。
したがって、先ほど紹介した必要書類をファクタリング事業者の申し込みフォームからオンラインでアップロードしなければなりません。
申し込む前に、ファクタリング事業者が指定している対応可能なファイル形式(PDF/Excel/PNG/JPEG など)で書類のアップロードができるかどうか確認してください。
さらに、申し込みの際には、お客様情報の登録が求められます。
その際には代表者の本人確認が可能な本人確認書類のアップロードが必要です。本人確認書類としては運転免許証やパスポートが利用可能です。
一般的にクラウドファクタリングサービスは、パソコンからファイルをアップロードする方法に加えて、スマホのカメラで必要書類や本人確認書類を撮影しアップロードできる方法を提供しています。
したがって、申し込みや登録の際には、普段自分が使っている端末や方法で書類のアップロードができるでしょう。
審査
アップロードした書類の内容や情報に基づきファクタリング事業者が審査をおこない、売掛金の買取可否を決定します。
ファクタリング事業者によっては、審査状況により電話でのヒアリングが実施される場合があるので、その点に注意してください。
見積もり/振込
審査に通過した場合、ファクタリング事業者から買取可能額の見積もりが提出されます。
クラウドファクタリングでは、書類に不備がない場合、審査開始から24時間以内に回答があるのが一般的です。
買取金額に納得できれば契約手続きとなり、契約手続き完了後に、申込時に選択した金融機関の口座に金額が振り込まれます。
買取金額の振込は、通常契約完了から即日口座に振り込まれます。
見積もり額に納得できない場合はキャンセルも可能です。
したがって、売掛債権の売却でどれくらいの資金が調達できるのか見積もりを取るくらいの感覚で気軽に申し込むことができます。
クラウドファクタリング導入のメリット
クラウドファクタリング導入のメリットとしては以下の7つがあります。
● いつでもどこでも申し込みができる
● 審査結果の回答が早い
● 申し込みから最短24時間で現金化が可能
● 手数料が安い
● フリーランスも利用可能
● 銀行融資を断られた企業でも申し込み可能
● 売掛先にファクタリング導入を知られることがない
それぞれのメリットについて具体的な内容を紹介します。
いつでもどこでも申し込みができる
クラウドファクタリングは申し込みから契約、買取金額の振込までオンラインで完結できるのが特徴です。
したがってネット環境と端末さえあれば24時間いつでもどこでも申し込みができます。
対面での打ち合わせや契約が必要なファクタリングの場合、ファクタリング事業者の窓口にこちらから出向くための時間や交通費が必要です。
ファクタリング事業者の担当者が企業を訪問する場合は、出張費を別途請求されるケースがあります。
対面契約の場合、書類の郵送が必要となることもありますが、クラウドファクタリングならその必要もありません。
いつでもどこでも申し込みができるというメリットは、費用の節約にもつながります。
審査結果の回答が早い
クラウドファクタリングは一般的にAI審査を採用しています。したがって一般的なファクタリングよりも審査結果の回答が早いです。
通常のファクタリングでは、審査結果の通知までに最短で1日、場合によっては1週間待つ必要があります。
一方クラウドファクタリングなら、アップロードした書類に問題がなければ、通常24時間以内に審査結果が通知されます。
審査結果がわかるまで長く待つ必要がないのは大きなメリットです。
さらに、審査結果がすぐに通知されるので、審査に通過できなかった場合、すぐに別のファクタリング事業者に申し込みすることができるでしょう。
申し込みから最短24時間で現金化が可能
クラウドファクタリングでは、審査結果は通常24時間以内に通知され、そこから契約が完了すれば買取金額がすぐに口座に振り込まれます。
したがって、企業は申し込みから最短24時間以内に売掛金の現金化が可能です。
売掛金がすぐに現金化できるので、手持ち資金に余裕がないという企業にはうってつけのサービスといえるでしょう。
たとえば、売掛金の入金までに原材料費や人件費を支払う必要があるが、手持ち資金が足りないという場合は、クラウドファクタリングを申し込むことで、すぐに現金を調達することができます。
手数料が安い
一般的なクラウドファクタリングのファクタリング手数料は、買取元本の2~9%が相場です。
対面式で契約する2社間方式のファクタリングの手数料の相場は10~20%となっています。したがって、クラウドファクタリングの手数料はそれよりも安いです。
手数料を安く設定できる理由としては、申し込みや審査を含めたすべての手続きをオンライン上で完結できるので、窓口を設置する必要がなくそのための維持費や人件費を削減できるという点があります。
ファクタリングを導入した場合、買取金額から手数料を差し引いたものが企業側に支払われる金額です。したがって手数料の安いファクタリングを選ぶ方が企業にとってはお得になります。
フリーランスも利用可能
クラウドファクタリングの中には企業だけでなくフリーランスの方や、会社員の副業として仕事をしている方でも利用できるものがあります。
たとえば、個人事業主として税務署に「開業届」を提出済みであれば、クラウドファクタリングの申し込みが可能です。
さらに、会社員が副業として仕事をしているケースでは、税務署に「開業届」を提出し4ヶ月以上の入出金実績があれば申し込み可能としているファクタリング事業者があります。
フリーランスや副業をされている方で資金調達に困っているという方は、こうしたクラウドファクタリングの利用を検討してください。
銀行融資を断られた企業でも申し込み可能
クラウドファクタリングは銀行からの融資を断られた企業でも申し込み可能です。
金融機関による融資とファクタリングでは審査の対象が違うからです。融資の場合、融資を受けたい企業つまり自社の信用力が審査の対象になります。
ファクタリングの審査対象は売掛先の信用力です。
売掛先が信用力のあるところならば、たとえ自社が赤字決算や債務超過の状態で銀行融資を断られたとしても、ファクタリングの審査には通過できる可能性があります。
売掛先にファクタリング導入を知られることがない
一般的にクラウドファクタリングは、2社間方式という契約形態でサービスが提供されます。
2社間方式の特徴は、ファクタリング事業者と資金需要のある企業や個人事業主との2社間だけで契約がおこなわれるという点です。
したがって、ファクタリング導入が売掛先やその他の取引先に知られることはありません。
ファクタリング導入が売掛先に知られた場合、経営状況が悪いという風評被害が起こるのが心配という方がいらっしゃいます。
クラウドファクタリングは2社間方式なので、そうした心配はいりません。
クラウドファクタリング導入のデメリット・注意点
クラウドファクタリング導入のデメリットや注意点としては以下のものがあります。
● 専用のアプリやソフトが必要な場合がある
● 担当者との面談がない
● AI審査は融通が利かない
● 売掛金回収の責任がある
それぞれのデメリットや注意点について説明をします。
専用のアプリやソフトが必要な場合がある
クラウドファクタリングの特徴はすべての手続きがオンラインで完結できることです。したがって申し込みに必要な書類や本人確認書類のアップロードをパソコンなどの端末からおこなう必要があります。
ファクタリング事業者の指定するファイル形式で書類をアップロードするために、パソコンに専用のアプリやソフトをインストールする必要があるかもしれません。
そうした場合、余分な費用や時間と手間がかかることになるので注意してください。
担当者との面談がない
クラウドファクタリングは対面形式ではないので、担当者と面談して打ち合わせをしたり、質問をしたりするという機会がありません。
ファクタリングの利用経験がある企業であればそれでも問題ないでしょうが、初めてファクタリングを利用する企業の場合は、いくらか不安が残るでしょう。
したがって、以下のような要望があれば、クラウドファクタリングではなく担当者からのサポートを受けられる一般的なファクタリングの導入をおすすめします。
● ファクタリングの仕組みやメリット・デメリットについて知りたい
● ファクタリング手数料や売掛金の回収などについて質問がある
● ファクタリング利用後の資金繰りについて相談したい
担当者のサポートを受けながらファクタリング導入を検討したいという方は、クラウドファクタリングよりも対面式がおすすめです。
AI審査は融通が利かない
クラウドファクタリングはAI審査を導入しています。したがって人が審査する場合と比較すると融通が利かないという点がデメリットになります。
対面式であれば人が審査するので、ヒアリングを通じて、資金需要のある企業の背景を鑑みた人情的な判断、人同士のコミュニケーションにより生まれる臨機応変な対応が可能です。
AI審査は基本的にヒアリングがありません。したがって譲歩してもらうということは期待できないでしょう。
しかし、AI審査は人のおこなう審査よりも回答が早い、判断基準にブレがないという強みがあります。
したがって、審査に通過できる可能性があるのなら、まずはクラウドファクタリングで審査をしてもらい、通過できなかった場合は対面式のファクタリングを申し込むということもできるでしょう。
売掛金回収の責任がある
クラウドファクタリングは2社間方式で契約するのが一般的です。
2社間方式では売掛金の回収はファクタリング事業者ではなく、サービスを利用した企業が自社でおこないます。そして、それをファクタリング事業者に支払います。
売掛金回収の責任を果たさなければならないという点に注意が必要です。
サービス利用会社が回収した売掛金をファクタリング事業者に支払うことを怠ったなら、「回収委託契約違反」となり、損害賠償請求されるかもしれません。遅延損害金も発生します。
契約の際には売掛金回収の義務を果たせなかった場合のペナルティや支払金額についても確認してください。
クラウドファクタリングと対面式ファクタリングの比較
クラウドファクタリングと対面式で契約するファクタリングの違いについて知りたいという方もいらっしゃいます。
売掛債権を買取してもらい現金化するというサービスの内容は両者とも同じです。
それ以外の申し込み方法や審査方法などの点で両者には違いがあります。
そこで、この部分ではクラウドファクタリングと一般的なファクタリングを以下の4つの点で比較してその違いを紹介します。
● 必要な書類
● 申し込みから売掛金回収までの流れ
● 審査から入金までの期間
● ファクタリング手数料
必要な書類
申し込みに必要な書類については、クラウドファクタリングの方が対面式のファクタリングよりも少ないといわれています。
対面式のファクタリングを申し込む場合、通常以下の書類が必要です。
● 決算内容確認書類(決算書や試算表など)
● 売掛先との取引基本契約書
● 通帳のコピー
● 見積書・発注書・請求書・納品確認書など
● 印鑑証明書
● 本人確認書類
クラウドファクタリングの場合、審査を申し込むには一般的に以下の書類を提出します。
● 昨年度の決算書一式(賃借対照表・損益計算書・勘定科目明細)
● 入出金明細
● 売却予定の請求書
● 本人確認書類
クラウドファクタリングの場合、請求書と本人確認書類の提出だけで請求書の現金化ができるサービスもあります。
クラウドファクタリングのサービスを提供している事業者により提出が必要な書類の数は違います。したがって、自社が利用するファクタリング事業者の場合、どのような書類が必要なのか事前に確認してください。
申し込みから売掛金回収までの流れ
クラウドファクタリングの申し込みから売掛金回収までの流れは一般的に以下の通りです。
1 必要書類を準備する
2 申し込みと登録(必要書類の提出)
3 審査
4 見積もり/契約/振込(オンラインで完結)
5 後日、売掛金を回収しファクタリング事業者に支払う
対面式で2社間方式の契約をする場合、申し込みから売掛金回収までの流れは以下のようになります。
1 ファクタリング事業者への相談
2 必要書類の準備
3 申し込みと登録(必要書類の提出)
4 審査
5 見積もり/契約(対面)
6 振込
7 後日、売掛金を回収しファクタリング事業者に支払う
流れを比較するとわかるように、対面式の方がクラウドファクタリングよりも手間が多いです。したがって、クラウドファクタリングの方が対面式よりも売掛債権の現金化にかかる時間を短くできます。
審査から入金までの時間
クラウドファクタリングの場合、審査の申し込みをしてから審査結果の通知までは最短で24時間です。
契約から入金までの時間も最短で24時間です。したがって最短即日で売掛債権を現金化できます。
オンラインのみの手続き、AIによる審査が売掛債権のスピーディーな現金化を可能にしています。
対面式のファクタリングの場合、申し込みから入金まで1週間程度の時間が必要です。担当者のヒアリングや審査にある程度時間が必要なことを考えると妥当な期間といえるでしょう。
ファクタリング手数料
クラウドファクタリングの手数料は買取元本の2~9%が相場です。対面式で2社間方式の手数料は10~20%が相場となっています。
クラウドファクタリングはオンライン手続きで、審査はAIによるものです。これにより、ファクタリング事業者は人件費や設備の維持費などの運営コストを抑えることができます。
クラウドファクタリングは、コストカットした分で手数料を安くできるので、対面式のファクタリングよりも手数料を低く設定できるわけです。
クラウドファクタリングの利用を検討できる企業
以下の悩みに当てはまるものがあればクラウドファクタリングの利用をおすすめします。
● 通常業務が忙しく経営だけに集中できない
● ファクタリング事業者が近くにない
● コストを抑えてファクタリングを導入したい
● 早急に資金が欲しい
● 融資以外の方法で資金調達したい
● 担保や保証人を用意できない
● 信用情報に記録を残したくない
● 創業したばかりで資金調達に苦労している
こうした悩みを持っている企業や個人事業主になぜクラウドファクタリングがおすすめなのか、その理由を説明します。
通常業務が忙しく経営だけに集中できない
中小企業の経営者の中には、通常業務もおこなっており経営者としての仕事だけに専念することができないという方もいらっしゃいます。
そうした方の場合、ファクタリング事業者の窓口を訪ねる、担当者と打ち合わせをするといった時間を頻繁に取ることは難しいでしょう。
クラウドファクタリングなら、申し込みの際に提出する書類も少なく、手続きはオンラインで完結するので、時間と手間がかかりません。
クラウドファクタリングを導入すれば、通常業務に支障のない形で資金繰り問題の改善に取り組むことができるでしょう。
ファクタリング事業者が近くにない
地方に会社があり近隣に安心して利用できるファクタリング事業者がないという方には、クラウドファクタリングがおすすめです。
地方にある企業が対面式のファクタリングを申し込む場合、申込書を郵送するための切手代、ヒアリングのための交通費といったコストが発生します。
しかし、クラウドファクタリングであれば、オンライン手続き、基本ヒアリングなしの審査、電子契約なのでこうしたコストは発生しません。
「資金調達を依頼できるファクタリング事業者が近くにない」という悩みがある方は、クラウドファクタリングをぜひご利用ください。
コストを抑えてファクタリングを導入したい
コストを抑えてファクタリングを導入したいという企業にもクラウドファクタリングはおすすめです。
先ほど紹介したように、対面式のファクタリングよりも手数料が安く設定されているからです。
さらに、オンラインですべての手続きが完結するので、交通費・切手代・収入印紙代などのコストがかかりません。
早急に資金が欲しい
クラウドファクタリングの特徴は売掛債権をすぐに現金化できるという点でした。したがって早急に資金が欲しいという企業にはぴったりの資金調達方法です。
たとえば、以下のような資金繰りについての悩みがあれば、すぐに売掛債権を現金化できるクラウドファクタリングをおすすめします。
● 売掛金の入金までに原材料費や人件費の支払いがあるが、手持ち資金に余裕がない
● 大量案件、大型案件を受注したいが仕入れ資金が不足しているので早期に資金が必要
● 資金が不足しているので人材採用への先行投資ができない
融資以外の方法で資金調達したい
クラウドファクタリングを含めたファクタリングサービスは、金融機関からの融資をこれ以上増やしたくない、バランスシートのスリム化をしたいという企業におすすめの資金調達方法です。
ファクタリングは負債にはなりません。
売掛債権をファクタリング事業者に買取してもらうので、資金需要のある企業から見れば資産の売却です。
ファクタリングで得たキャッシュを使い負債を返済すれば、バランスシート(賃借対照表)のスリム化を図ることができます。
財務状況が健全化すれば、金融機関に融資を依頼したとき審査に通過できる確率が高まります。
担保や保証人を用意できない
お金を用意したいが担保や保証人を用意できないという企業や個人事業主にもクラウドファクタリングはおすすめです。
なぜなら、クラウドファクタリングを含めたファクタリングでは、契約に際し担保や保証人を差し出す必要がないからです。
融資の場合は、金融機関は債務不履行になっても融資金額を回収できるように、市場価値があり換金できるものを担保として求めるケースがあります。
さらに、オーナー企業が融資を受ける場合は、経営者が連帯保証人になるケースが一般的です。債務不履行になった場合、経営者の私財を売却すれば返済できるからです。
しかし、ファクタリングは融資ではありません。
ファクタリングの場合、売掛金未回収のリスクを軽減するために、ファクタリング事業者は審査の際に売掛先の信用力をきちんと確認します。
したがって、ファクタリングを申し込む際に担保や保証人は不要です。
信用情報に記録を残したくない
信用情報に記録を残したくないという企業の経営者や個人事業主にもクラウドファクタリングはおすすめです。
なぜなら、クラウドファクタリングを含めたファクタリングは融資ではないので、それを利用しても信用情報に記録が残ることはないからです。
信用情報とは、クレジットやローンの契約や申し込みに関する情報のことで、客観的な取引事実を登録した個人の情報になります。
信用情報は、クレジット会社が顧客の信用力を判断するための参考資料として利用されます。
しかし、ファクタリング事業者は、申込者への審査の際に、信用情報を参照する、信用情報に記録を残すということはしません。
創業したばかりで資金調達に苦労している
創業したばかりの場合、国や銀行、地方自治体が提供している創業融資を利用することが可能です。
しかし、創業融資が利用できない、あるいは創業融資をすでに利用している企業や個人事業主が、さらに資金を必要とする場合、追加融資を受けることは難しく資金調達に苦労することがあります。
こうしたピンチを救ってくれるのがクラウドファクタリングを含めたファクタリングサービスです。
売掛債権を必要な時にすぐに現金化できるサービスなので、金融機関からの融資の場合のように申し込みや審査に時間をかける必要がなく、資金繰りに困ったときにはすぐに利用できます。
クラウドファクタリングについてのまとめ
この記事では、クラウドファクタリングの意味や特徴、申し込みから売掛金現金化までの流れ、導入するメリット・デメリットなどを紹介しました。
クラウドファクタリングは従来の対面式の契約よりも、オンラインですべての手続きが完結するので、売掛債権の現金化までのスピードが速いという点が特徴でした。
さらに、対面式の契約よりも提出書類が少ない、手数料が安いという点も特徴です。
速い・簡単・安いという特徴があるので、資金調達を急いでいる企業や個人事業主にはうってつけのサービスといえるでしょう。
融資以外の方法で資金調達をしたいという中小企業の経営者や個人事業主の方は、この機会にクラウドファクタリングの導入を前向きに検討してください。