ファクタリング情報

請求書のみのファクタリングは可能か?必要書類や注意点などを解説

請求書のみでファクタリング可能か気になる方もいるでしょう。
しかし実際は、請求書のみでの手続きは困難です。
身分証明や取引を裏付ける書類も用意しなければなりません。
請求書のみで申し込めなくても、必要書類が少なければ準備をしやすいといえます。
今回はファクタリングにおける必要書類と、それに関する注意点などを見ていきましょう。

請求書のみでのファクタリングは困難

結論からいうと請求書のみでのファクタリングは困難です。
請求書のみで申し込もうとすると、架空債権を疑われます。
そのためファクタリング業者に買い取ってもらえない可能性が高いのです。
ファクタリングでは不正取引を防ぐため、さまざまな必要書類の提出を義務づけています。
業者によって必要書類の数は違うものの、利用者は規則に従って準備しなければなりません。
業者の規約を確かめ、正しい準備を進めてください。
ファクタリングの必要書類の数が多く、面倒に感じる方もいるでしょう。
しかし請求書のみを業者へ持っていくことはできません。
規約に従って、ほかの必要書類も事前に揃えましょう。

ファクタリングにおける請求書以外の必要書類

ファクタリングでは請求書のみでなく、ほかの書類も必要です。
最低限の必要書類もあれば、利用者や業者次第で必要なものもあります。
請求書以外の必要書類について、以下で詳細を見ていきましょう。

最低限の必要書類

最低限必要な書類として、以下が当てはまります。

1.利用者の本人確認書類
2.入出金の証明となる預金通帳
3.売掛金の証明となる書類

ファクタリングを利用するなら、少なくとも以上の3点は準備しておきましょう。
請求書のみでの申請はできず、身分や取引の証明となる書類も原則必要です。
提出義務のある書類がないと、請求書を買い取ってもらえません。
ファクタリングでは利用者が本人であると示すため、本人確認書類が必要です。
また取引を本物と証明するため、預金通帳や売掛金関連の書類も求められます。
身分や取引の裏づけが必要なので、請求書のみでは原則申請できません。

必要の場合がある書類

ファクタリング業者によっては、以下のいずれかも必要です。

1.印鑑証明書
2.取引基本契約書
3.開業届
4.試算表
5.取引実績の証明書類(発注書や納品書、個別契約書など)
6.納税証明書や保険料の納付済証
7.商業登記簿謄本(法人の場合)
8.決算報告書(法人の場合)
9.債権譲渡登記(法人の場合)
10.直近の確定申告書(個人事業主の場合)

以上の10種類は必須というわけではありません。
しかしファクタリング業者の契約によっては、提出を義務づけられることがあります。
上記のいずれかが含まれていないか、規約を入念に調べてください。
請求書のみならず、身分や取引の証明を要するのがファクタリングの特徴です。
加えて印鑑証明書や商業登記簿謄本など、特別な書類を求める業者もいます。
依頼先の規約をよく読み、必要なものはすべて揃えてください。

必要書類が少ないときの注意点3つ

一部のファクタリング業者は、準備すべき書類が少ないこともあります。
請求書のみでの申請はできませんが、ほかの書類と合わせて2~3点で提出できるケースもあるのです。
ただし少ない必要書類で申し込む場合、さまざまな注意点を心がけてください。
ここでは以下の3つの注意点を見ていきましょう。

1.請求書は偽造しないこと
2.請求書は二重譲渡しないこと
3.業者の手数料の範囲を調べる

1.請求書は偽造しないこと

最初に注意すべきことは、請求書を偽造しないことです。
内容の一部を書き換えただけでも偽造とみなされるので、注意してください。
偽造した請求書での取引は、詐欺罪のおそれがあります。
たとえば多額の資金調達のため、請求書の金額を書き換える人もいます。
しかし金額を書き換えるだけでも、偽造とみなされるのです。
そのまま取引すると、ファクタリング業者をだますことになるため、詐欺罪に問われることがあります。
詐欺罪を犯すと10年以下の懲役刑が課せられ、罰金刑はありません。
請求書に限らず文書の偽造は、社会的信頼を損なう行為です。
懲役刑だけでなく社会的な悪評にもつながるため、決してやらないでください。

2.請求書は二重譲渡しないこと

請求書の二重譲渡も違法行為です。
ファクタリングにおける二重譲渡とは、ひとつの請求書を複数の業者へ譲渡しようとすることです。
ファクタリング業者は請求書を買い取ったら、売掛先から資金回収を行います。
しかし利用者が2社以上の業者へ同じ売掛金を譲渡すれば、片方の業者は資金回収が不可能になります。
以上から二重譲渡は不正取引とされ、詐欺罪に問われる可能性があるのです。
譲渡済みの売掛金を、知らないうちに二重譲渡する利用者もいます。
別の業者へ譲渡済みであることを忘れると、このような事態になるのです。
しかし上記のケースでも、業者へ損害を与えていることには変わらず、詐欺罪に問われる可能性があります。
二重譲渡をしないため、未払い分の請求書は丁寧に管理してください。

3.業者の手数料の範囲を調べる

ファクタリングを利用するなら、手数料の範囲を調べておきましょう。
必要書類が少ない業者のなかには、手数料の高いケースがあります。
利用者の信頼性を裏づける根拠が少ないため、不正取引のリスクを見込んで手数料を引き上げるのです。
手数料は請求書の金額に対し、一定の割合として差し引かれます。
割合が大きいほど差引額も多くなり、利用者にとって損です。
無駄な損失を避けるには、なるべく手数料の低い業者を見つけなければなりません。
手数料の範囲を調べておけば、売掛金からの差し引き額を想定できます。
とくに上限が低ければ、有利な条件で契約できるかもしれません。
必要書類の少ない状態でファクタリングを利用するなら、依頼先の手数料を慎重に確かめてください。

必要書類の少ないファクタリング業者の選び方4つ

必要書類の少ないファクタリング業者について、選び方を学びましょう。
請求書のみでの依頼は困難ですが、必要書類が少なくて、サービス内容の優れた業者はいます。
選び方がわかれば、優良業者を見つけやすくなります。
ここでは以下の4つのポイントを確かめてください。

1.必要書類の点数を調べておこう
2. 入金スピードが速ければ早期の資金調達につながる
3.取引実績の豊富な業者は安心して利用できる
4.オンライン対応の業者はスムーズな手続きが可能

1.必要書類の点数を調べておこう

スピーディに手続きを済ませるなら、必要書類の少ない業者を選んでください。
必要書類が限られていれば、手続きがスムーズになりやすいといえます。
利用者にとっては準備が少なく、短時間で手続きが終わると楽です。
業者によっては「通帳と請求書のみ」のように、2種類だけで申し込めます。
手続きのルールがここまで簡単なら、安心できる利用者もいるのです。
請求書以外の必要書類が少ないと、資金不足がわかったときすぐに対応できます。
ファクタリング業者の規約を確かめ、必要書類の少ないところを選びましょう。
請求書のみでの申請は困難であるものの、2~3点程度の必要書類なら準備しやすいといえます。

2. 入金スピードが速ければ早期の資金調達につながる

すぐに資金調達したいときは、入金スピードの速い業者を選んでください。
ファクタリング業者によっては、即日入金が可能です。
申し込み当日に入金してもらえれば、必要資金のカバーをしやすくなります。
必要書類の少ない業者は、入金スピードも速いことがあるのでおすすめです。
ファクタリングの審査は書類をもとに行います。
調査資料が少なければ、結果判明までの時間が短いこともあるのです。
入金スピードの速いファクタリング業者は必要書類が少なく、資金調達もしやすいといえます。

3.取引実績の豊富な業者は安心して利用できる

ファクタリング業者を取引実績で選べば、優良なサービスを受けられる可能性があります。
一部業者は、公式サイトで取引実績を公表しているのが特徴です。
豊富な実績に基づいたノウハウがあれば、多くの利用者へ対応できます。
一方で取引実績の乏しい業者は、注意が必要といえます。
ファクタリングのノウハウが不十分であるため、契約に関するトラブルが起きるかもしれません。
また悪質業者の場合は、法外な手数料で利用者に損失を負わせることがあります。
トラブルを避けるためにも、実績豊富な業者を見極めてください。
支払い総額や取引件数、営業年数などから業者の実績を判断しましょう。
十分な実績のある業者なら、必要書類が少なくても信頼できます。

4.オンライン対応の業者はスムーズな手続きが可能

ファクタリング業者がオンライン対応なら、利用者はスムーズに手続きできます。
インターネットなら店舗へ移動しなくても、請求書の取引が可能です。
手軽に利用できるので、インターネットで申し込める業者に注目してください。
必要書類が少なければ、短時間で買い取ってもらえる可能性があります。
たとえば「通帳と請求書のみ」で申し込めれば、短時間で準備を済ませてから、業者の専用フォームへアクセスできるしくみです。
短時間での契約や入金を希望する方は、オンライン対応の業者を選びましょう。

請求書のみのファクタリングのまとめ

基本的にファクタリングは、請求書のみでの申し込みは難しいといえます。
請求書のみならず、通帳や本人確認書類などほかの書類が必要です。
しかしファクタリング業者によっては、2~3点の必要書類だけで申し込めます。
該当する業者へ、準備や手続きを短時間で済ませられるのです。
業者の各規約を確かめ、必要書類を漏れなく揃えてください。
一方で提出義務のある書類が少なければ、ファクタリングをスムーズに利用できます。