最新のファクタリングサービス3つを紹介―それぞれの特徴と利用上の注意点、利用シーンを解説
目次
- 1 最新のファクタリングサービスその1―AIファクタリング
- 2 【最新のファクタリングサービス】AIファクタリングの特徴
- 3 【最新のファクタリングサービス】AIファクタリング利用上の注意点
- 4 最新のファクタリングサービスその2―注文書ファクタリング
- 5 【最新のファクタリングサービス】注文書ファクタリングの特徴
- 6 【最新のファクタリングサービス】注文書ファクタリングを利用する際の注意点
- 6.1 手数料が高い 注文書ファクタリングの方が請求書ベースのファクタリングより手数料が高いという点に注意してください。 ファクタリング事業者から見れば、注文書ファクタリングは、請求書ファクタリングよりも売掛金回収までの期間が長いです。 したがって、注文書ファクタリングの方が、請求書ベースのファクタリングより売掛金回収不能となるリスクが高くなります。 通常のファクタリングよりリスクが高いので、注文書ファクタリングは手数料が高く設定されています。 審査が厳しい 注文書ファクタリングは審査が厳しいという点にも注意してください。 注文書ファクタリングは従来のファクタリングよりも売掛金未回収のリスクが高いので、ファクタリング事業者は、売掛先の信用力について慎重に検討し審査に通すかどうか判断します。 たとえば、売掛先が個人事業主やフリーランスの場合、売掛金未回収のリスクが高いので審査通過は厳しいです。 注文書ファクタリングを利用するときは、支払い能力が高い売掛先を優先的に選ぶことをおすすめします。 最新のファクタリングサービスその3―リバースファクタリング リバースファクタリングは、発注企業が保有している買掛金をサービス提供事業者に立替払いをしてもらうサービスです。 従来のファクタリングでは、商品やサービスを納入する側の納入企業が保有する売掛金を、ファクタリング事業者に買取してもらい資金化します。 リバースファクタリングは、主体となる企業が発注企業であること、サービスの対象となるのが買掛金であること、資金調達サービスではなく支払いの立替であるといった点が、従来のファクタリングとは違います。 こうした点から、リバースファクタリングも最新のファクタリングサービスといえるでしょう。 【最新のファクタリングサービス】リバースファクタリングの特徴 最新のファクタリングサービスの1つであるリバースファクタリングの特徴は以下の通りです。 ・発注企業支払いサイトを伸ばせる ・納入企業は入金遅れや売掛金未回収の心配がなくなる 発注企業は支払いサイトを伸ばせる
- 6.2 納入企業は入金遅れや売掛金未回収の心配がなくなる
- 7 【最新のファクタリングサービス】リバースファクタリングを利用する際の注意点
- 8 最新のファクタリングサービスについてのまとめ
ファクタリングは中小企業向けの資金調達手段として広く認知されるようになりました。そうした中で新たなサービスが次々と登場しています。
経営者の中には、資金繰りの問題を解決する手段を探すために、最新のファクタリングサービスについて知りたいという方がいらっしゃいます。
そこで、この記事では最新のファクタリングサービスとして、AIファクタリング・注文書ファクタリング・リバースファクタリングの3つを紹介し、それぞれのサービスの特徴、利用上の注意点などをわかりやすく解説します。
最新のファクタリングサービスの中に、自社のニーズにマッチするサービスがあれば、利用を検討してください。
最新のファクタリングサービスその1―AIファクタリング
AIファクタリングとは、人間がおこなっていた審査をAI(人口知能)がおこなうファクタリングサービスです。
AIが審査をおこなうので、審査結果の通知が早く、判断がぶれることなく正確に審査できます。
いろいろな業界で、コロナ禍による感染拡大の防止や感染予防のため、オンラインでやり取りをおこなう非接触型のサービスが登場しました。
ファクタリング業界でも、手続きがオンラインで完結できる非接触型のサービスが登場しましたが、AIファクタリングもその中の1つです。したがってAIファクタリングは最新のファクタリングサービスといえるでしょう。
【最新のファクタリングサービス】AIファクタリングの特徴
ファクタリング業界の中でも最新のサービスであるAIファクタリングには以下の特徴があります。
・審査はAIがおこなう
・申し込みから資金調達完了までのすべての手続きがオンラインで完結
・即日審査・即日入金に対応
・実店舗を持たない
それぞれの特徴についてわかりやすく解説します。
審査はAIがおこなう
AIファクタリングの審査は審査基準のアルゴリズムが登録されたAIがおこない、申し込み企業や売掛先の情報を点数化します。
点数化することをスコアリングといいますが、このスコアリングの結果により、掛け目や手数料が決まるという仕組みです。
申し込みから資金調達完了までのすべての手続きがオンラインで完結
AIファクタリングでは申し込みから資金調達完了までのすべての手続きをオンラインで完了できます。
申し込み手続きは、オンラインで必要書類をアップロードしておこないます。インターネット環境があれば、時間や場所を問わずに申し込みが可能です。
審査はもちろん、審査結果の通知、契約内容の説明、契約などの一連の手続きもオンラインで完結します。
わざわざファクタリング事業者の窓口を訪ねる、担当者と面談するといった必要がないので、時間や交通費の節約になります。
即日審査・即日入金に対応
ファクタリング業界の最新サービスであるAIファクタリングは審査結果がすぐにわかる、すべての手続きがオンラインで完結できるという点が特徴でした。
こうした特徴を備えているので、多くのサービス提供事業者が申し込んだ日の即日審査・即日入金に対応しています。
支払いに必要なお金が足りないので、今日明日中にお金が必要という場合、AIファクタリングを利用すれば即日の資金調達が可能です。
実店舗を持たない
AIファクタリングはすべての手続きをオンラインで完結できるので、サービス提供事業者は実店舗を構える必要がありません。
実店舗が必要ないので、店舗運営に必要な人件費・維持費などのコストカットが可能です。
AIファクタリングのサービス提供事業者は、コストカットで浮いたお金を、手数料を従来のファクタリングサービスよりも安くするという形で利用者に還元しています。
したがって、AIファクタリングは対面型のファクタリングサービスよりも手数料が低く設定されているのが特徴です。
【最新のファクタリングサービス】AIファクタリング利用上の注意点
オンラインですべてが完結できる最新のサービスであるAIファクタリングを利用する際には、以下の点に注意してください。
・AI審査は融通が利かない
・売掛金回収の責任がある
AI審査は融通が利かない
AIファクタリングの審査は、回答にブレがなく審査結果がすぐ分かるのがメリットです。一方で融通が利かない点がデメリットになります。
人による審査であれば、ヒアリングの内容から人情的な判断や対応をする可能性がありますが、AIによる審査にはそれがありません。
買取金額や手数料などの条件面で交渉したいという希望があれば、最新のAIファクタリングより、従来の対面型のファクタリングを選んでください。
売掛金回収の責任がある
AIファクタリングを利用すれば売掛金回収の責任が生じる点に注意してください。
AIファクタリングは基本的に2社間方式での契約です。2社間方式のファクタリングでは、ファクタリング事業者が売掛金を売掛先から回収することはありません。
申し込み企業とファクタリング事業者の間で回収委託契約を結び、申し込み企業がファクタリング事業者から委託されるという形で売掛金を回収します
したがって、申し込み企業が回収した売掛金をファクタリング事業者に渡す義務を怠ったなら、「回収委託契約違反」となり、損害賠償請求される、遅延損害金が発生するという問題が起こります。
AIファクタリングを利用すれば、売掛金回収の責任があることを念頭に置いてください。
最新のファクタリングサービスその2―注文書ファクタリング
注文書ファクタリングは、請求書ベースのこれまでのファクタリングとは違い、注文書をベースに将来債権(将来発生する売掛金)をファクタリング事業者に買取してもらい資金化するサービスです。
注文書ファクタリングは、まだ発生していない将来債権をファクタリングするという点で、最新のサービスといえるでしょう。
【最新のファクタリングサービス】注文書ファクタリングの特徴
従来のファクタリングサービスとは一線を画す最新のサービスである注文書ファクタリングの特徴は以下の通りです。
・サービスや商品の納入前に資金調達ができる
・回収サイトが大幅に短縮できる
サービスや商品の納入前に資金調達ができる
最新のファクタリングサービスである注文書ファクタリングは、発注企業からの注文書を受け取った段階、つまりサービスや商品を納入する前に利用申し込みができます。
注文書を将来存在するようになる売掛金の証拠とし、ファクタリング事業者に売掛金の買取を依頼するという仕組みなので、サービスや商品の納入前に資金調達が可能になるわけです。
サービスや商品の納入前に資金調達できるので、企業は次の目的で資金を利用できます。
・受注した案件に必要な資材や設備の購入する
・次の案件を受注するために必要な材料費や人件費を確保する
回収サイトが大幅に短縮できる
注文書ファクタリングを導入すれば、回収サイト(売掛金が計上されてから実際に入金されるまでの期間)の大幅な短縮が可能です。
サービス提供事業者の中には、サービスや商品の納入予定が6ヶ月先の注文書でも買取に対応しているところがあります。
たとえば、売掛金の回収サイトが60日という場合、通常の掛取引では60日後に納入したサービスや商品の代金を受け取ります。
請求書ベースのファクタリングでも60日間の回収サイトを短くすることが可能です。
そして、注文書ファクタリングなら請求書ベースのファクタリングよりもさらに回収サイトを短くできます。
建設業・製造業・システム開発などと回収サイトが長い業種は、資金繰りが悪化しやすいという特徴があるので、注文書ファクタリングを利用すれば、回収サイトを短縮できるので、資金繰りに余裕を持つことができるでしょう。
【最新のファクタリングサービス】注文書ファクタリングを利用する際の注意点
請求書ベースのファクタリングとは違う最新のサービスである注文書ファクタリングは、大幅な回収サイトの短縮を可能にするので資金繰りにさらに余裕が持てるようになります。
しかし、利用する際には以下の点に注意してください。
・手数料が高い
・審査が厳しい
手数料が高い5>
注文書ファクタリングの方が請求書ベースのファクタリングより手数料が高いという点に注意してください。
ファクタリング事業者から見れば、注文書ファクタリングは、請求書ファクタリングよりも売掛金回収までの期間が長いです。
したがって、注文書ファクタリングの方が、請求書ベースのファクタリングより売掛金回収不能となるリスクが高くなります。
通常のファクタリングよりリスクが高いので、注文書ファクタリングは手数料が高く設定されています。
審査が厳しい
注文書ファクタリングは審査が厳しいという点にも注意してください。
注文書ファクタリングは従来のファクタリングよりも売掛金未回収のリスクが高いので、ファクタリング事業者は、売掛先の信用力について慎重に検討し審査に通すかどうか判断します。
たとえば、売掛先が個人事業主やフリーランスの場合、売掛金未回収のリスクが高いので審査通過は厳しいです。
注文書ファクタリングを利用するときは、支払い能力が高い売掛先を優先的に選ぶことをおすすめします。
最新のファクタリングサービスその3―リバースファクタリング
リバースファクタリングは、発注企業が保有している買掛金をサービス提供事業者に立替払いをしてもらうサービスです。
従来のファクタリングでは、商品やサービスを納入する側の納入企業が保有する売掛金を、ファクタリング事業者に買取してもらい資金化します。
リバースファクタリングは、主体となる企業が発注企業であること、サービスの対象となるのが買掛金であること、資金調達サービスではなく支払いの立替であるといった点が、従来のファクタリングとは違います。
こうした点から、リバースファクタリングも最新のファクタリングサービスといえるでしょう。
【最新のファクタリングサービス】リバースファクタリングの特徴
最新のファクタリングサービスの1つであるリバースファクタリングの特徴は以下の通りです。
・発注企業支払いサイトを伸ばせる
・納入企業は入金遅れや売掛金未回収の心配がなくなる
発注企業は支払いサイトを伸ばせる
リバースファクタリングを導入すれば、発注企業は支払いサイトを伸ばすことができます。
支払いサイトとは、取引期間の締め日から支払い期日までの期間です。たとえば、月末締めをおこなって翌月末に支払う契約なら、支払いサイトは30日間になります。
リバースファクタリングの利用で、支払いサイトが伸びれば資金を手元に残しておける期間が増え、資金繰りに余裕を持てるようになります。
さらに、同時期に買掛金の支払いをいくつか抱えているなら、支払いが追い付かないというケースが生じるかもしれません。
こうしたケースでリバースファクタリングを利用すれば、納入企業への入金が遅れるという事態を回避することが可能です。
納入企業は入金遅れや売掛金未回収の心配がなくなる
発注企業と納入企業の両方がリバースファクタリングの導入に同意すれば、買掛金の支払いはサービス提供事業者がおこないます。
サービス提供事業者が買掛金を立替払いするので、納入企業側は発注企業による売掛金の入金遅れ、倒産などの理由で売掛金未回収になる心配をする必要がなくなります。
【最新のファクタリングサービス】リバースファクタリングを利用する際の注意点
最新のファクタリングサービスであるリバースファクタリングは、発注企業は支払いサイトを伸ばせる、納入企業は売掛金を必ず受け取れるというメリットがあるサービスでした。
しかし、利用する際には以下の点に注意してください。
・発注企業・納入企業の両方について「でんさい」の導入が必要
・発注企業・納入企業の両方に手数料がかかる
発注企業・納入企業の両方について「でんさい」の導入が必要
最新のファクタリングサービスであるリバースファクタリングの利用には、納入企業・発注企業の両方が「でんさい」を導入しなければなりません。
「でんさい」とは、株式会社全銀電子債権ネットワーク(通称 でんさいネット)が 取り扱う電子記録債権です。
でんさいネットを導入すれば、電子記録債権の発行・譲渡・現金化などがインターネット上でおこなえます。
しかし、でんさいを利用するには、全国銀行協会の審査を通過しなければならないので、企業の事業規模などによっては利用が難しいです。
これがリバースファクタリングの導入のネックになる場合があります。
発注企業・納入企業の両方に手数料がかかる
リバースファクタリングでは発注企業と納入企業の両方に手数料がかかります。
発注企業の手数料は、利用登録手数料、契約事務手数料、発生記録手数料、振込手数料、サービス利用料などです。
納入企業は、利用登録手数料、契約事務手数料、振込手数料がコストとしてかかります。
最新のファクタリングサービスについてのまとめ
この記事では最新のファクタリングサービスとして、AIファクタリング・注文書ファクタリング・リバースファクタリングの3つを紹介しました。
AIファクタリングはすべての手続きをオンラインで完結できる、即日審査・即日入金に対応できるところがあるというのが特徴でした。
注文書ファクタリングは、請求書ファクタリングよりもさらに回収サイトを短縮できる最新の画期的なサービスです。
さらに、リバースファクタリングは発注企業が主体となり買掛金の立替払いをしてもらう最新のサービスでした。
資金繰りの問題があれば、最新のファクタリングサービスの中に問題を解決する方法があるかもしれません。自社のニーズに対応したサービスをぜひお探しください。
・納入企業は入金遅れや売掛金未回収の心配がなくなる
・発注企業・納入企業の両方に手数料がかかる