ビジネスローンは原則無担保!無担保の仕組み、メリット・デメリット、活用事例も紹介

目次
会社経営を続けるには、資金繰りを回し続ける必要があります。
不足する資金は調達しなければなりません。
資金調達の軸は銀行融資ですが、その際に多くの経営者が直面するのが担保の壁です。
銀行の普通融資では不動産担保を求められることが多く、担保不足に悩む経営者が大勢います。
そんなとき、積極的に活用したいのがビジネスローン。
ビジネスローンは原則として無担保で利用できます。
では、ビジネスローンはなぜ無担保で利用できるのでしょうか。
無担保であることにより、どのようなメリットとデメリットが生まれるのでしょうか。
実際の活用事例も踏まえて詳しく解説します。
ビジネスローンは原則無担保!その仕組みとは?
ビジネスローンのメリットは色々あります。
普通融資の審査に落ちた会社でも調達しやすい、最短数日~1週間程度で調達できるといったメリットが思い浮かぶ人も多いことでしょう。
しかし、原則無担保で利用できることも、ビジネスローンの非常に大きなメリットです。
なぜビジネスローンは無担保で利用できるのでしょうか。
まずはその仕組みを解説します。
なぜ無担保で融資できる?
融資には「保全」という概念があります。
融資先が返済できなくなった場合に、いかに損失を軽減するかという概念です。
そこで重要となるのが担保。
銀行が融資する際には、担保・保証のいずれかを求めるのが普通です。
全くの無担保・無保証で調達できる会社は全体の1割にすぎません。
銀行は、担保資産の処分や信用保証協会による弁済を保全として重視しているわけです。
その点、ビジネスローンが原則無担保であることは、大きな特徴であり、メリットといってよいでしょう。
ビジネスローンが、不動産などの物的担保を介さずに融資できる最大の理由は、スコアリング審査にあります。
銀行やノンバンクなど、ビジネスローンの貸し手は、過去の膨大なデータ(企業の財務データや倒産事例を)を持っています。
それを解析し、融資先の決算内容と照らし合わせることで、高い精度で貸倒れリスクを算出できるのです。
その結果に基づき、リスクが高ければ融資しない、リスクが許容範囲であれば担保を取らずに融資と判断しています。
つまり、この仕組みによって、ビジネスローンは無担保でも安全性を確保できるわけです。
無担保を可能とするスコアリング審査
具体的に、スコアリング審査とはどのようなものでしょうか。
スコアリング審査は、無担保を前提として、融資の可否と条件を機械的に判断する仕組みです。
ここで極めて重く見られるのが決算内容。
無担保で貸せるかどうかを、決算内容から判断しているのです。
無担保でなければ、不動産担保や動産担保が保全となり、そこから回収することも可能です。
そもそも融資自体、そのように作られています。
民法では、消費貸借をどのように定めているかご存じでしょうか。
(消費貸借)
第五百八十七条 消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。
出典:出典:e-Gov法令検索「第五節 消費貸借」
借りたお金は事業収益から返済するのが普通ですが、それが不可能となれば現金以外で返済します。
民法にある「種類、品質及び数量の同じ物」、すなわち担保資産の売却や信用保証協会の弁済によって回収できるのです。
しかしながら、ビジネスローンは無担保が原則となり、後述の通り信用保証協会も利用しません。
したがって、融資先が本業から得た利益が唯一の返済原資となります。
ビジネスローンのスコアリング審査で、決算が重視されるのもこのためです。
確定申告書や決算書の数字から、キャッシュフローを生み出す力や自己資本の厚みを読み取り、厳格にスコアリングします。
売上もさることながら、営業利益が一層重要です。
本業でしっかり稼げているかどうかが、無担保で融資できるかどうかを大きく左右します。
無担保とスピード融資
ビジネスローンは、資金調達スピードに優れています。
従来の銀行融資ではあり得ないスピードで調達できるため、緊急の資金調達にもおすすめです。
このメリットは、ビジネスローンの「原則無担保」に支えられています。
担保付きで融資する場合、銀行は担保価値の範囲内で融資します。
したがって、担保価値を把握することが欠かせません。
担保評価は正確性が重要ですから、評価そのものに時間がかかります。
もし、ビジネスローンが無担保でなければ、いくらスコアリング審査とはいえ数日~1週間で融資することは不可能でしょう。
無担保だからこそ、担保評価に時間がかかることもなく、融資実行までのスピードが格段に高まるのです。
無担保のリスクへの対処
ビジネスローンは無担保であることにより、貸し手側が負うリスクは担保付融資よりも高くなります。
そのリスクには、金利の上乗せや融資期間の調整、連帯保証などの条件設定で対処しています。
とりわけ、連帯保証は原則無担保の仕組みと密接な要素です。
ビジネスローンに「無担保・無保証」というイメージを抱く人も少なくありません。
確かに、ほとんどのビジネスローンにおいて、信用保証協会の保証や第三者の連帯保証は不要です。
その代わりに、ビジネスローンでは必ず代表者個人の連帯保証を求めます。
代表者が連帯保証人となることで、貸倒れの際には代表者の個人資産からの回収を図るわけです。
会社の業績・財務(営業キャッシュフローや純資産高)だけではなく、人的担保(代表者の連帯保証)も含めて、ビジネスローンは無担保でも成り立つよう設計されています。
原則無担保であることは、普通融資にはない特徴であり、「無担保」という条件そのものがビジネスローンの付加価値といえます。
ビジネスローンと普通融資の違い
普通融資は担保を重視、ビジネスローンは原則無担保。
このほかにも、普通融資とビジネスローンは様々な点で異なります。
信用保証協会の存在
まず、「信用保証協会」という存在。
普通融資の際、信用保証協会を利用することも多いです。
担保が不足している場合、この保証があれば無担保で調達できます。
不動産担保を活用したり、信用保証協会から保証を受けたりすることにより、多額の資金を長期借入として調達できるため、資金繰りは普通融資を軸に据えるのがよいでしょう。
ビジネスローンの場合、信用保証協会は利用できません。
普通融資のように、「無担保→保証付融資で調達」という選択肢がないのです。
担当者の有無
ほかにも、「担当者」の存在。
普通融資を受けた会社は、例外なく担当者がつきます。
融資の相談をする場合、担当者との面談が必須です。
担当者は、普段のコミュニケーションや書類のやり取り、面談などを通じて、事業の現状と将来性、経営者の人間性、さらには地域社会・経済とのかかわりといった定性的な(数値に表れない)要素を加味しつつ審査します。
しかし、ビジネスローンには担当者がつきません。
全ての融資先は、ビジネスローン専門の部署が一括で管理します。
それだけに、担当者との関係性や、会社の個別事情などが顧みられることはなく、決算書に現れる数字や代表者の個人信用情報などの客観的なデータがすべてです。
調達可能額
調達可能額や資金使途にもかなりの違いがあります。
普通融資は、数千万円単位の高額融資に対応しているため、設備投資などの長期資金も調達できます。
一方が、ビジネスローンは少額・短期が基本ですから、数百万円程度のつなぎ資金に使うものです。
契約形式
また、契約の形式も異なります。
普通融資は証書貸付が中心であり、借入れ後は計画に基づき返済だけを行います。
ビジネスローンは、あらかじめ決められた極度額の範囲内で、自由なタイミングで借入・返済を繰り返すカードローン型も多いです。
無担保を活かす基本姿勢
ここまでの内容から、ビジネスローンが無担保で融資できる理由が分かったと思います。
原則無担保のビジネスローンと、担保・保証を重視する普通融資では、金利や審査方法のほか、保証の在り方、調達可能額など様々な点で異なります。
「無担保」というところから、多くの違いが生じるといってよいでしょう。
無担保だからこそ金利が高い、無担保で機械的に融資するからこそ担当者がいない、無担保だからこそ少額・短期が基本。
当然、会社の状況によって、有担保の普通融資が役立つ場合もあれば、無担保のビジネスローンが役立つ場合もあるでしょう。
普通融資とビジネスローンは似て非なるもの、調達の目的や担保余力に応じてうまく使い分けるもの、それぞれ別個の金融商品と考えてください。
一概にどちらが優れているかとはいえません。
担保不足に悩む会社や、スピードを重視する会社が、短期的な運転資金を確保するにあたり、ビジネスローンは有力な資金調達方法です。
担保を持っていない創業間もない会社や、サービス業のように不動産を持ちにくい業種であっても、ビジネスローンならば無担保でスムーズに調達できます。
どちらも原則無担保だが…銀行系とノンバンク系の特徴と違い
ビジネスローンが原則無担保というのは、銀行系とノンバンク系のどちらにも当てはまります。
ビジネスローンに類似の商品として、不動産担保に特化した金融商品もないわけではありません。
しかし、それは「(原則無担保の)ビジネスローン」ではなく、「ノンバンクの不動産担保ローン」などとして明確に区別されます。
銀行系とノンバンク系はどちらも同じく無担保ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
銀行系とノンバンク系の審査の特徴と違いをまとめます。
無担保で厳格な銀行系ビジネスローン
銀行系ビジネスローンは、銀行やその子会社が提供するビジネスローンです。
普通融資よりは高いものの、ノンバンク系よりも低金利に設定されています。
もちろん、銀行系ビジネスローンも原則無担保ですから、物的担保によっても、金利の引き上げによってもリスクヘッジができません。
したがって、銀行系ビジネスローンは審査が厳しいです。
普通融資とは異なる基準で機械的に審査するため、普通融資に落ちても銀行系ビジネスローンの審査に通ることがよくあります。
ただし、審査に通るのは決算に大きな問題がなく、無担保かつ低金利でも安全と判断した場合だけです。
直近の決算が赤字であったり、債務超過に陥っていたりする会社は、リスクが高いため低金利ではとても貸せません。
無担保であればなおさらです。
軽微な赤字であっても、銀行のスコアリングシステムは機械的に弾いてしまいます。
「赤字は一時的、原因も特定済み、黒字回復は容易」という場合でさえ困難です。
なにしろ、ビジネスローンには担当者がつかないのですから、交渉を持っていく先がありません。
コンピューターの判断がそのまま審査結果になります。
無担保とはいえ、銀行系ビジネスローンは手続きが厳格ですから、資金調達スピードもやや遅いです。
申し込みから融資実行まで最短でも数日、場合によっては1週間程度かかります。
銀行が直接審査を行うビジネスローンのほかに、保証会社付きのビジネスローンもありますが、これも審査は厳格です。
保証会社がつくことにより、銀行は無担保で融資しやすくなるでしょう。
しかし、保証会社の保証審査が緩くなるわけではありません。
銀行のビジネスローン審査に通っても、保証会社の保証審査に落ちて融資不可ということはよくあります。
銀行系ビジネスローンは、決算内容が悪くない会社が、無担保かつ低金利で調達するのに適しています。
決算に問題がある場合、銀行系ビジネスローンの審査に落ちる可能性が高いため、無担保のメリットも得られません。
無担保で柔軟なノンバンク系ビジネスローン
ノンバンク系ビジネスローンは、ノンバンクが提供しているビジネスローンであり、消費者金融会社や信販会社などが提供しています。
そもそもノンバンクとは、銀行の系列に属さないことを意味します。
銀行とノンバンクの最大の違いは、預金機能の有無です。
銀行は顧客からお金を預かりますが、ノンバンクにはそのような機能がありません。
これが、銀行系とノンバンク系の大きな違いです。
銀行系ビジネスローンは預金を貸付けに回すことで、低金利を実現する一方、預金者保護の観点から強い規制を受けます。
無担保・低金利、さらに預金者保護を兼ねるわけですから、審査は厳格にならざるをえません。
ノンバンク系ビジネスローンは、自己資金や投資家から集めた資金を貸し付けに回します。
したがって、預金者保護のための規制を受けず、リスクを積極的に取ることができます。
リスクを積極的に取るというのは、高いリターン(金利)を前提として、少々問題がある会社にも無担保で融資するということです。
ノンバンクの審査もスコアリングですから、決算が中心であることは変わりません。
現状の業績・財務は当然重要ですが、それに以上に回収可能性を重視します。
決算書に表れた単純な数値だけで判断するのではなく、実質的な業績・財務も考慮した上で、「回収可能」と判断すれば無担保で貸し付けます。
この柔軟性が、ノンバンク系ビジネスローンの大きな特徴です。
金利は年10~15%程度が目安。
銀行系よりも高く設定されていますが、これは無担保で融資するための工夫です。
ハイリスクな融資にはハイリターンを求め、バランスを取りながら融資します。
審査通過率は「ノンバンク系ビジネスローン>銀行系ビジネスローン」と考えて間違いありません。
実際、ノンバンク系ビジネスローンは、赤字や債務超過でも審査に通ることがあります。
これは、ノンバンク系が赤字や債務超過に寛容というわけではなく、回収可能性と条件設定で対処しているということです。
審査スピードは資金調達方法の中でも特に優れており、最短即日を謳う商品も少なくありません。
銀行系ビジネスローンでも、ネット銀行系のビジネスローンなどでは、ノンバンク系に近い商品があります。
それでも、スピード・柔軟性において、銀行系はノンバンク系に遠く及ばないというのが実情です。
ノンバンク系ビジネスローンは、銀行の普通融資や銀行系ビジネスローンの審査に落ちてしまった場合でも、審査に通る可能性があります。
決算内容が悪い会社やリスケ中の会社などにとって、ノンバンク系ビジネスローンは強い味方になるでしょう。
同じく無担保でも使い分けが大切
担保不足で普通融資を受けられず、無担保のビジネスローンを選ぶ会社も多いことでしょう。
その場合、無担保が最大のメリットですから、「無担保であれば銀行系でもノンバンク系でも構わない」と考える人もいるかもしれません。
しかし、銀行系ビジネスローンとノンバンク系ビジネスローンは、無担保以外の点で様々な違いがあります。
したがって、自社に適したものを選ぶことが大切です。
銀行系とノンバンク系は、自社の決算内容と、資金調達の緊急度で使い分けてください。
銀行系ビジネスローンを選ぶべき会社
基本的に、金利その他の条件が良いのは銀行系ビジネスローンです。
決算が黒字で、財務的にも問題ない(特に自己資本比率も一定水準を保っている)場合、銀行系ビジネスローンの審査に通る可能性が高いです。
なおかつ資金調達の緊急度も高くない(少なくとも1週間程度の猶予がある)ならば、銀行系ビジネスローンを選ぶのが良いでしょう。
数百万円単位の資金調達を希望する場合も、ノンバンク系では足りない恐れがあるため銀行系ビジネスローンを優先すべきです。
また、銀行系ビジネスローンには、ノンバンク系にないメリットがあります。
それは、銀行に対する実績になることです。
銀行は、取引先ごとの与信をまとめて管理し、普通融資とビジネスローンを特に区別するわけではありません。
したがって、銀行系ビジネスローンで借りることは、取引実績を積むことにほかならず、使い方が良ければ評価アップにつながります。
将来的に、普通融資で資金を調達するにあたり、銀行系ビジネスローンの実績がプラスに評価され、審査に通りやすくなるのです。
ビジネスローンから普通融資にシフトしていくためにも、可能であれば銀行系ビジネスローンを利用したいところ。
「銀行系ビジネスローンで無担保で調達→普通融資で担保付きで調達→プロパー融資で(無担保・無保証)で調達」という流れが理想です。
ノンバンク系ビジネスローンを選ぶべき会社
銀行系ビジネスローンを利用できる会社は、強いてノンバンク系ビジネスローンを選ぶ必要はありません。
ノンバンク系ビジネスローンを選ぶべきなのは、銀行系ビジネスローンを利用できない場合です。
決算内容が悪ければ、銀行系ビジネスローンの審査に通らないためノンバンク系ビジネスローンを選ぶほかありません。
特に、赤字や債務超過の会社はノンバンク系ビジネスローンを選ぶべきです。
また、資金繰りの現場では、しばしば突発的な資金調達に迫られます。
この場合も、最短即日~数日で調達できるノンバンク系がおすすめです。
ただし、ノンバンク系ビジネスローンは少額調達が基本となります。
決算に問題を抱えている会社が、少額資金をスピーディーに調達し、資金ショートを回避したい場合など、ノンバンク系ビジネスローンは最適な資金調達方法といえます。
ただし、ノンバンク系ビジネスローンは、長期的な調達戦略には役立ちません。
銀行がセットとみなすのは「自行の普通融資とビジネスローン」であって、ノンバンク系ビジネスローンは全く無関係です。
いくらノンバンク系ビジネスローンの使い方が良くても、普通融資の審査でプラスになることはありません。
銀行系は使い方次第でプラス・マイナスのどちらにも影響しますが、ノンバンク系は使い方次第でマイナスに影響するだけです。
ノンバンク系ビジネスローンを活用する方法として、実践しやすいのは「とりあえず申し込んでおく」というもの。
実際に借り入れるかどうかに関係なく、緊急時の備えとして、とりあえずノンバンク系の借入枠を確保しておくのです。
実際に借りなければ、高い金利を支払う必要はなく、銀行の評価にも影響せず、なおかつ緊急時の備えになります。
ビジネスローンが無担保だからこそ期待できる5つのメリット
ビジネスローンが無担保で融資できる仕組み、普通融資との違い、銀行系とノンバンク系の特徴などを解説してきました。
ビジネスローンと無担保の関係について、おおよそ理解できたことと思います。
では、ビジネスローンは無担保であることにより、どのようなメリットが生まれるのでしょうか。
5つのメリットから、ビジネスローンの無担保をさらに深堀りします。
無担保だからスピード調達
ビジネスローンの資金調達スピードは、無担保という特徴がなければ成立しません。
有担保の場合、担保資産の評価が前提となります。
銀行が得意とする不動産担保でさえ、土地や建物の評価にはそれなりの時間を要するのです。
担保付融資の一種にABLというものがありますが、こちらはさらに厄介です。
これは動産を担保とする融資ため、資産によっては評価が難航します。
例えば在庫を担保にする場合、担保評価のノウハウが乏しく、融資できないケースも少なくありません。
その点、無担保であれば担保評価の必要はなくなり、審査スピードが大幅にアップします。
担保評価だけではなく、実務面においても無担保が融資スピードに寄与します。
担保を提供して借り入れるということは、自社の資産に他社(銀行)の抵当権がつくということです。
したがって、法務局で登記手続きが必要となり、ここでも時間がかかります。
ビジネスローンは無担保ですから、このような手続きも不要です。
これにより、ノンバンク系ならば最短即日、銀行系でも1週間程度のスピード融資を実現できるのです。
このスピードは、従来の融資ではあり得ません。
普通融資の調達スピードは、早くて数週間、場合によっては1ヶ月以上。
機動的な資金調達や、突発的な資金ショートの回避などにはまるで役立ちません。
- 売上が予想をはるかに上回り、在庫が足りない。このチャンスを逃さないためにも、無担保のビジネスローンで機動的に調達し、在庫を補充する。
- 取引先の経営悪化により、売掛金の支払いが遅延した。無担保のビジネスローンで即座に調達し、資金ショートを回避する。
このような使い方ができるのは、ビジネスローンの大きな強みです。
多くの銀行が不動産信仰から抜け出せず、不動産の有無が資金調達に大きく影響します。
事業の実態に関係なく(経営が大幅に悪化している場合も)、担保次第で融資が出るケースも珍しくありません。
そんな中、ビジネスローンは無担保で、事業の実態だけで(黒字やキャッシュフローを根拠に)、スピーディーに調達できます。
これは、目まぐるしく変化するビジネス環境に対応していくためにも、大きなメリットといえるでしょう。
資産を拘束されないメリット
担保付きで融資を受ける場合、担保資産には銀行の抵当がつき、自由に使えなくなります。
例えば、融資を受けるために担保利用した不動産は、売却することができません。
残債を全て支払い、抵当権を抹消して、はじめて売却可能となるのです。
この問題を避けるためにも、無担保のビジネスローンが役立ちます。
会社の資産を自由に活用
無担保で調達するということは、資産を拘束されないということでもあります。
売却するのも自由です。
資産を自由に売却できることは、会社の大きな強みになります。
なぜならば、資産売却は内部資金調達であり、外部から調達できない場合の切り札になるからです。
有担保・無担保は、単にスピードや利便性だけではなく、事業における資産活用の自由度に直結します。
その時々の事情に合わせ、最適な方法で資産を活用していくためにも、資産の拘束はできるだけ避けたいところです。
ビジネスローンは無担保ですから、自社の資産を拘束されることはなく、いつでも活用できる状態を保つことができます。
経営が悪化した際には担保付きで普通融資を受けることができ、融資が全く受けられない場合には売却という道が残されています。
担保を温存する上で、無担保のビジネスローンは積極的に活用すべきものです。
個人の資産も自由に活用
ビジネスローンによって温存できるのは、会社の資産だけではありません。
経営者個人の資産を活用する上でも、無担保がメリットとなります。
わかりやすいのが、起業したばかりの会社。
創業期の会社は資産が乏しく、担保付きで融資を受けることができません。
このとき、経営者の個人資産を担保として融資を受け、「銀行→経営者→会社」の流れで資金を供給することがあります。
経営者の持ち家を担保とした場合、当然ながら持ち家に抵当権がつきます。
この抵当権に悩む経営者は少なくありません。
「子供が巣立って広い家を持て余し、マンションに移り住みたい。しかし抵当権のために持ち家を売却できず、人生設計そのものが狂ってしまう…」
そんな失敗がよくあるのです。
ビジネスローンは無担保ですから、起業したばかりで資産が乏しい会社でも、問題なく利用できます。
経営者個人の資産を拘束される心配はありません。
会社の資産を自由に活用し、事業に役立てるだけではなく、経営者の個人資産を自由に活用し、より豊かな人生を歩んでいくためにも、無担保のビジネスローンが役立ちます。
調達コストの削減
無担保と有担保では、調達コストの内訳が異なります。
どちらもメインとなるコストは金利ですが、その他の諸経費は有担保のほうが大きくなるものです。
担保付きで融資を受ける場合、担保評価や登記手続きが必須となります。
それに伴い、鑑定費用、司法書士報酬、登録免許税などのコストがかかるのです。
少なくとも数万円、場合によっては数十万円のコストがかかります。
普通融資で数千万円~数億円を調達するならば、このコストは問題になりません。
しかし、調達額が小さくなるにつれて、コスト負担が重くなります。
実際に、「有担保・低金利の普通融資」と、「無担保・高金利のビジネスローン」の調達コストが、それほど変わらないケースも。
有担保によりコスト構造が複雑化し、あまり自覚のないまま調達コストが高くなっていくこともしばしばです。
一般的に、「調達コスト」といえば金銭的なコストを指しますが、実際はそれほど単純ではありません。
多忙な経営者にとって、時間はお金以上に重要な資源といえます。
事業がうまくいけばお金は取り戻せますが、時間は取り戻せないのです。
有担保の場合、担保資産について書類を揃えたり、証明書類を取得したり、なにかと負担になります。
普通融資ならではの必要書類の多さ、融資担当者や支店長との面談など、時間がかかることはたくさんあります。
この時間的なコストは、無担保よりも有担保のほうがはるかに大きいです。
ビジネスローンは原則無担保ですから、担保評価や登記のための金銭的コストは一切不要です。
コスト構造も単純明快ですから、気づかないところでコストが膨らむこともありません。
もちろん、書類の準備にかかる負担もなくなり、経営者の仕事に集中できます。
ビジネスローンは金利が高いものの、調達のための総コストを考えた場合、決して高いとは言い切れません。
これも、無担保ならではのメリットです。
調達環境を改善できる
ビジネスローンを無担保で利用することは、調達環境の改善に役立ちます。
特に注目したいのが、資金調達方法の多様化と、銀行評価の改善です。
資金調達方法の多様化
資金繰りを安定させるには、資金調達方法を多様化する必要があります。
銀行の普通融資に依存するのは危険です。
普通融資は審査が厳しく、担保の有無に大きく左右されます。
担保が不足すれば融資を受けられなくなり、資金繰りが行き詰まる恐れがあります。
そのような状況を避けるためにも、普段から資金調達方法の多様化を心がけましょう。
多様化の手始めとして、ビジネスローンはおすすめです。
ビジネスローンは原則無担保ですから、これを取り入れるだけで「有担保の普通融資だけ」から「有担保の普通融資+無担保のビジネスローン」になります。
担保不足で普通融資を受けられなくなっても、無担保のビジネスローンで調達し、資金繰りを回すことができるのです。
銀行評価の改善
銀行系ビジネスローンは、銀行評価の改善につながります。
銀行系ビジネスローンの使い方が良ければ、それが実績とみなされ、普通融資の審査にプラスに働くのです。
担保が乏しい会社にとって、普通融資はハードルが高い資金調達方法です。
その点、銀行系ビジネスローンは、決算に問題がなければ無担保で簡単に調達できます。
普通融資の審査に不安がある会社や、既に審査に落ちた会社は、銀行系ビジネスローンをうまく取り入れ、実績を積んでいきましょう。
銀行系ビジネスローンでやりくりするうちに、状況は改善されていきます。
すぐに普通融資を受けられずとも、ビジネスローンそのものの条件が良くなり、普通融資よりやや高い程度の金利になったり、数千万円の融資枠が設定されたりすることが増えるのです。
条件が良くなれば、さらに実績を積みやすくなり、銀行評価への改善効果は加速度的に高まっていきます。
ある程度まで評価が高まると、銀行は普通融資への切り替えも検討してくれます。
銀行が重視するのは、融資単体での収益よりも、取引全体の収益です。
無担保の銀行系ビジネスローンで1000万円を貸せる相手には、普通融資で1000万円貸したところで貸倒れリスクに差はありません。
金利はやや下がっても、融資外取引でカバーできるならば、普通融資に切り替えてもよいと考えます。
その判断を引き出すためにも、銀行系ビジネスローンは非常におすすめです。
資金使途が柔軟
無担保で調達することは、資金使途の柔軟性にもつながります。
普通融資において、資金使途は非常に重視される項目です。
資金使途通りに使ってこそ、貸付金が利益につながり、返済原資が得られるのです。
資金使途が不明確であったり、合理的に欠けていたりする場合、普通融資の審査には通りません。
また、借入金を資金使途以外に使ったことが判明すれば、一括返済を求められ、銀行との関係は破綻します。
担保付き融資は、資金使途と担保を紐づけて考えます。
「〇〇のために××万円を調達したい、そのためにこの資産を担保にする」という論理です。
設備資金の調達において、この傾向は一層顕著になります。
不動産の取得資金を調達する場合、対象の不動産がそのまま担保となるだけに、ほとんど「資金使途=担保」といってもよいでしょう。
普通融資は、資金使途と担保の制約を受けるのです。
無担保のビジネスローンは、このような制限を受けにくく、柔軟に活用できます。
無担保である以上、担保と資金使途が紐づけられることはありません。
資金使途を問わないわけではありませんが、実質的にはかなり自由です。
決算内容を踏まえて「1000万円まで無担保で融資可能」と判断すれば、その範囲内で自由に使えます。
そもそも、無担保で利用でき、急な資金需要に対応できるのがビジネスローンの魅力です。
資金使途で縛ることは、ビジネスローンの商品設計と方向性が真逆といえます。
借りるたびに細々と資金使途を聞かれたり、資金使途を証明する書類を求められたり、資金使途によって追加融資を拒否されたりすることはありません。
ここまでの解説の中で、実際の利用とは関係なく、とりあえずビジネスローンを申し込んでおくことをおすすめしました。
資金使途を問わないからこそ、「とりあえず申し込み(資金使途は不明)」ということが成り立つのです。
「とりあえず枠を確保」というビジネスローン戦略も、原則無担保の仕組みに負うところが大きいといえます。
メリットだけじゃない?無担保のデメリット4つ
ビジネスローンが原則無担保であることは、メリットばかりのようにみえるかもしれません。
しかし実際には、無担保によっていくつかのデメリットが生じます。
ここでは、無担保のビジネスローンならではのデメリットを4つ紹介します。
金利が高くなる
ビジネスローンは原則無担保であることにより、金利が高くなります。
もっとも、これはビジネスローンに限ったことではありません。
銀行融資でも、公的融資でも、無担保は金利が高くなるものです。
例えば、日本政策金融公庫の一般貸付。
無担保でも調達できる方法として有名ですが、無担保と有担保で金利が変わってきます。
税務申告を2期以上終えている場合の基準金利は、有担保が年2.3~4.3%であるのに対し、無担保の基準金利は年3.3~4.7%です。
無担保で借りることにより、最低でも年0.4%、最大で年2.4%もの差が出ます。
銀行の普通融資も、ビジネスローンも、無担保は金利上昇の大きな原因になるのです。
有担保に比べて、無担保のほうが金利が高い理由は単純です。
有担保の場合、銀行は担保価値の範囲内で融資します。
不動産の担保掛目は実行ベースで55%、上限で70%が目安ですから、万が一の際には担保資産の売却によって回収できるでしょう。
つまり、貸倒れリスクが大幅に減少し、低金利でも貸しやすくなるというわけです。
無担保となると、物的担保によって貸倒れリスクを低減できません。
無担保で貸せるのは、無担保・有担保に関係なく、貸倒れリスクが極めて低い優良企業だけです。
実際、プロパー融資は無担保でありながら、年1%以下の金利が適用されることもあります。
優良とはいえない会社に無担保で貸すには、リスクに見合うリターンが必要です。
そこで金利を引き上げるのです。
金利だけで対処できなければ、融資しません。
ビジネスローンの金利の高さは様々な理由によるものですが、原則無担保であることも要因のひとつです。
ビジネスローンを利用する会社は、大抵何らかの問題を抱えています。
普通融資を受けられないからこそ、ビジネスローンを頼っているケースが大半です。
そのような会社に無担保で貸すのですから、金利は高くなるのが当然といえます。
ビジネスローンが原則無担保ということは、たとえ担保があっても、それによって金利を抑える余地がないということです。
金利を抑えるカギは、決算内容をよくすることと、返済実績を積むことですが、どちらも時間がかかります。
ビジネスローンを利用する会社は、無担保と引き換えに、ある程度金利が高くなることを覚悟すべきでしょう。
無担保ゆえに金利が高い、これを事前に織り込んで計画的に利用すれば、資金繰りの負担は軽微です。
必要な金額を、必要な期間に限って借りることで、高金利でも支払利息は少額で済みます。
決算の影響が大きい
ビジネスローンはスコアリング審査を用います。
決算書などの数値をコンピューターに入力するだけで、融資の可否と条件が決まるのです。
原則無担保だからこそ、担保価値や掛け目設定といったことを考えず、決算書中心の審査が可能といえます。
これはメリットであり、デメリットでもあります。
決算内容が悪ければ、審査通過率は大幅に低下。
特に銀行系ビジネスローンの場合、「赤字」というだけで審査にほぼ落ちます。
赤字の額や原因は問いません。
「赤字→融資不可」というシステムですから、赤字の性質まで考慮する余地はないのです。
普通融資ならば、赤字でも融資を受けられることがあります。
ただし、利益がマイナスの状態で融資するには、「本業から得られる利益」以外に返済原資を求めなければなりません。
近い将来の入金予定や、担保資産と紐づけることで、赤字の会社にも融資しやすくなります。
ところが、ビジネスローンは無担保のため、このような柔軟性は期待できません。
「原則無担保、決算が悪ければ融資しない」というだけです。
前期は黒字決算でビジネスローンの融資枠を確保できた、しかし今期の決算は赤字になり、追加借入が一切不能になった…というケースもよくあります。
このことから、ビジネスローンへの依存が危険であることがわかります。
普通融資を受けているうちは、少々決算が悪くなっても、メインバンクが支援してくれるものです。
しかし、ビジネスローンにはメインバンクという概念がありません。
複数社のビジネスローンを利用している場合、それぞれ借入額や利用歴、利用頻度に差が出ます。
「一番借入額が大きいビジネスローン」や「一番利用歴が長いビジネスローン」、「一番利用頻度が高いビジネスローン」などもあるでしょう。
普通融資ならば、そのような関係の深い銀行がメインバンクになりますが、ビジネスローンの場合、単に「借入額・利用歴・利用頻度などが偏っている」というだけです。
もちろん、メインバンクのような積極支援は受けられず、決算次第で簡単に(機械的に)融資を打ち切られます。
これが、ビジネスローンに依存する怖さです。
リスケ中など、普通融資が不可能な状況においては、ビジネスローンにある程度依存するのが普通です。
そうでなければ、ビジネスローンに過度に依存することなく、様々な資金調達方法を活用することを心がけましょう。
融資枠が小さい
融資枠の確保は、ビジネスローンを活用する上で大きな課題といえます。
ビジネスローンは、普通融資に比べて調達できる金額が小さいです。
これも、無担保ゆえのデメリットです。
有担保で融資を受ける場合、融資枠は担保の内容と価値、そして掛け目によって決まります。
担保掛目の中間値(実行ベース/上限)を資産別に挙げると、以下のようになります。
- 有価証券…90%/90%
- 売掛債権…85%/85%
- 在庫…20~50%/30~60%
- 機械…70%/80%
- 不動産…55%/70%
例えば、ABLの中でも比較的普及している売掛債権担保融資の場合、担保資産は売掛債権、掛け目は85%ですから、売掛債権の評価額1000万円の場合には850万円の融資枠が設定されます。
もちろん、個別事情を考慮した上で、融資枠を引き下げることも珍しくありません。
とはいえ、担保に見合うだけの融資枠を確保できるのも事実。
ビジネスローンは原則無担保ですから、このように「担保を根拠とする融資枠の確保」は不可能です。
有担保のように明確な判断基準(担保内容・価値・掛け目)がないだけに、融資枠を事前に把握することもできません。
原則無担保のビジネスローンにおいて、融資枠を決めるのは決算だけです。
スコアリングシステムが、決算内容から「これだけ黒字なら、○○万円まで貸せる」というように、融資枠を機械的にはじき出します。
次回の決算が良ければ融資枠が増え、悪ければ融資枠が減るのも、決算を基準に融資枠を決めているからです。
銀行系ビジネスローンの融資枠は数百万円~数千万円、ノンバンク系ビジネスローンの融資上限は数十万円~数百万円が目安となります。
もちろん、数億円単位で対応する銀行系ビジネスローンもあれば、1000万円以上を融資できるノンバンク系ビジネスローンもあります。
しかし、これはあくまでも「上限」であって、実際の融資枠(借入れ上限)は決算書次第です。
ビジネスローンでまとまった資金を調達するには、決算書を良好に保つことに加えて、ノンバンク系ビジネスローンよりも銀行系ビジネスローンで借りること、実績を積むこと、複数社で枠を確保することなどを意識してください。
代表者の信用力に左右される
ほとんどのビジネスローンは、代表者個人の連帯保証を必須としています。
これは、ビジネスローンが原則無担保だからです。
物的担保がない場合、代表者個人の連帯保証、すなわち人的担保が保全に役立ちます。
しかし、代表者個人の信用情報に問題があれば、連帯保証人になったところで無意味です。
信用情報がクリーンで、保証能力が認められてこそ、初めて代表者が人的担保として機能します。
実際に、会社の決算がよくても、代表者の信用によってビジネスローンを利用できなくなることがあるのです。
よくあるのが、代表者が個人的に使っているクレジットカードで、過去に延滞しているケース。
この情報は、個人信用情報機関に記録されており、延滞の解消から5年は消えません。
ビジネスローンで借り入れる際、代表者個人の信用情報にこのような傷があれば、審査に落ちる可能性がかなり高いです。
クレジットカードに限らず、住宅ローンや自動車ローンなど、代表者の個人的な借入れは全て審査の材料になると考えてください。
銀行やノンバンクなど、ビジネスローンの貸し手の立場で考えるとよくわかります。
例えば、A銀行のビジネスローンに申し込むとしましょう。
代表者個人もA銀行で住宅ローンを借り入れ、返済中です。
過去に数回、住宅ローンの返済に遅れたことがあります。
個人信用情報としても、A銀行の内部信用情報としても、事故情報が残っているわけです。
ビジネスローンは原則無担保、さらに代表者個人の連帯保証も困難となれば、「無担保・無保証で融資する」か、もしくは「融資しない」かの二択です。
いくら会社の決算が良好でも、「融資しない」という判断が妥当でしょう。
ビジネスローンを無担保で利用するということは、代表者個人に「無担保に見合うだけの信用」があることが大前提です。
ビジネスローンなら無担保で調達!4つの活用事例
ビジネスローンの「原則無担保」という特徴は、どのように活用できるでしょうか。
具体的なイメージをつかむには、活用事例を知るのが一番です。
無担保でスピード調達!収益機会をものにする
中古車販売業を営むA社は、全国のオークション会場から車両を仕入れて販売しています。
この仕入れがうまくいくかどうかで、A社の業績は大きく変わります。
人気の車種を、できるだけ多く仕入れることが重要です。
A社は、次回のオークションに備えて、銀行に普通融資を申し込みました。
ところが、A社は十分な担保を持っておらず、無担保では融資を受けることができませんでした。
「融資謝絶」と通知されて間もないころ、関係筋からの情報で、次回のオークションで希少な人気車種がまとめて出品されることがわかりました。
他社もこの情報を掴んでおり、オークションでの競り合いは厳しくなるはず。
手元資金を厚くしておきたいところですが、普通融資は無担保で調達できず、オークションの開催は10日後に迫っています。
A社の社長は、急遽ビジネスローンで調達することを決めました。
幸い、A社の決算は黒字を維持し続けており、銀行系ビジネスローンでも審査に通る可能性が高いです。
なにより、ビジネスローンは原則無担保というのが、利用を決めた一番の理由だったのでしょう。
決算内容が高く評価され、申し込みから1週間で融資枠を確保。
ビジネスローンの無担保枠をフル活用し、想像以上の成果を収めることができました。
競り落とした人気車種は、飛ぶように売れていきました。
利益率・在庫回転ともに極めて良好で、A社の売上に大きく貢献したのです。
それからというもの、オークションだけではなく、同業者が廃業する際に在庫を引き受けたり、事情を抱える個人から相談を受けて高級車を買い取ったり、A社は様々なシーンでビジネスローンを活用しています。
収益機会の確保により業績が良くなったことで、無担保ながら融資枠は順調に拡大。
無担保で普通融資を受けられる日も、そう遠くないでしょう。
事業計画のために担保を温存
精密部品加工を行うB社は、3年後に工場の新設と工作機械の導入を予定していました。
これらの投資活動には数億円の資金が必要となります。
社長は折に触れてメインバンクに相談し、普通融資の可能性を探ってきました。
メインバンクとしても、長期的な計画を立てて取り組むB社に好意を抱いており、将来性も含めて積極支援の方針です。
しかし、融資額が大きいだけに、無担保では融資できません。
工場の土地を担保とすることで、数億円を融資する方向で話がまとまりました。
事業計画に基づけば、3年後の借入れに向けて、担保を温存しなければなりません。
そんな折、主要取引先の経営悪化により、売掛金の支払いが遅延。
取引額が大きかったため、一時的に大きな資金不足に陥りました。
B社の状況では、メインバンク・サブバンクのいずれも、無担保では融資してくれないでしょう。
普通融資を受けるには担保が必要、事業計画を守るには無担保が必須…
土地を担保に入れて資金を調達し、3年後までに完済することも考えました。
しかし、予定している担保を利用したとなれば、メインバンクの心証が悪化する恐れがあります。
B社は、無担保で調達するために、ビジネスローンを利用することを決めました。
決算内容に問題はなく、銀行系ビジネスローンで調達すれば資金不足をカバーできるでしょう。
審査の結果、金利はやや高くなったものの、十分な融資枠を確保できました。
これによって担保を温存でき、資金ショートも回避できたのですから、無担保のメリットは非常に大きかったといえます。
その後、売掛金の遅延は1ヶ月で解消されたため、B社の資金繰りは正常化。
ビジネスローンを繰り上げ返済することで金利負担を最小限に抑えたのも賢明です。
3年後、温存した担保を活用し、投資資金をスムーズに調達できました。
長期の事業計画を遂行する上では、担保の使いどころが重要です。
B社のように、ビジネスローンで無担保で調達し、担保を温存するのも立派な戦略の一つでしょう。
短期資金を無担保で手軽に
WEB制作会社を経営するC社は、大型の案件を受注した際の資金繰りに悩んできました。
進捗に応じて分割で支払う場合は良いのですが、納品後に一括入金というケースも少なくありません。
その場合、運転資金が膨らみ、資金繰りが非常に苦しくなってしまうのです。
とりわけ、外注費などの先行コストに頭を悩ませていました。
入金までの間、スポットで不足する金額は200万円から300万円程度。
会社の規模からすれば多額とはいえないものの、手元資金だけでカバーするのは限界があります。
しかしながら、担保付きで調達するほどの金額でもありません。
担保付融資に伴う様々な実務負担や経費を考えると、非効率ともいえます。
IT業界は人手不足が特に深刻化しており、C社も例外ではありません。
社長自身が忙しく立ち回る中、無担保で数百万円を調達でき、なおかつ手軽な方法はないものか…
ある時、取引銀行の営業担当者に相談したところ、ビジネスローンの提案を受けました。
多少金利は高いものの、融資枠や調達スピードはC社のニーズにマッチしています。
さらに、担当者が提案したのは現在売込中の新商品で、オンライン完結型のビジネスローンでした。
これならば、無担保で手軽に調達できると考え、さっそく申し込むことに。
金利はやや高めですが、満足のいく融資枠を確保でき、大型案件の先行コストに悩むことはなくなりました。
C社の場合、数ヶ月間のつなぎ資金ですから、借入れを短期で区切ることができます。
「受注→ビジネスローンで資金繰り→入金→完済」という流れで調達コストを抑えつつ、資金繰りの安定を保った好例です。
選択的活用により金利負担を解消
ECサイトでアパレル企画販売を行うD社は、事業の性質上、担保資産をほとんど持っていません。
このため、銀行から担保付きで融資を受けることはできず、銀行融資はいつも決まって保証付融資です。
ただし、信用保証協会の保証枠は、無担保の場合8000万円が上限となります。
保証枠を温存するために、D社は無担保のビジネスローンも積極的に取り入れてきました。
注目したいのは、D社がビジネスローンと保証付融資をうまく使い分けていることです。
ビジネスローンは無担保である代わりに、金利が高いことがデメリット。
そのデメリットを緩和するために、利益率の高さに応じて保証付融資とビジネスローンを使い分けているのです。
例えば、定番商品は粗利率が低く、薄利多売となるため、コストを抑える必要があります。
したがって、低金利の保証付融資で調達し、ビジネスローンは使いません。
逆に、SNSでバズった新作アイテムなどは、短期的に爆発的な売れ行きが見込めます。
このような商品は総じて利益率が高く、仕入れや生産さえ間違えなければかなりの好採算です。
小ロットの受注生産となれば、柔軟な資金調達が求められます。
その場合、D社はビジネスローンを積極的に活用します。
金利設定が高くとも、短期の好採算事業に限って利用すれば、調達コストは問題になりません。
ノンバンク系ビジネスローンから年15%で借りたときでさえ、3ヶ月後に全額返済することにより、実質的な金利は年3.75%程度に抑えることができたのです。
D社のように、利益率に合わせてビジネスローンを利用すれば、無担保による金利負担を簡単に解消できます。
利息を支払っても、手元には十分な利益が残ることでしょう。
金利にこだわってビジネスローンを敬遠し、収益機会を逃すよりも、はるかに良い結果が得られるのです。
まとめ:ビジネスローンの「原則無担保」は大きなメリット
この記事では、「無担保」という角度からビジネスローンを深堀りしました。
ビジネスローンは原則として無担保で利用できます。
これは、担保不足に悩む会社や、スピード調達を求める会社、柔軟に資金調達したい会社などにとって大きなメリットです。
ただし、無担保であるからこそ、審査では決算内容が重視されます。
「無担保=簡単に調達できる」というわけではありません。
担保付融資との違い、銀行系とノンバンク系の特性を正しく理解し、自社の財務状況や資金使途に合わせて適切に使い分けることが肝要です。
無担保のメリットは、高金利や連帯保証といったデメリット・リスクにもつながるため、計画的な利用が欠かせません。
・ファクタリング実務経験者:審査通過率を上げるためのノウハウ提供
・元ノンバンク担当者:他社融資と比較した最適な資金繰りアドバイス
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